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【BtoB向け】展示会マーケティングの成功の秘訣とは?展示会の効果を最大限に高めるコツ

2024/11/29

「展示会に出展して自社商品を多くの顧客に広めたい」
「展示会マーケティングによって自社の事業を加速させたい」
このように考える企業の方は多いのではないでしょうか。

特にBtoBビジネスにおいて、展示会出展は新規顧客との接点を持つためのメジャーなマーケティング施策です。本記事では、展示会マーケティングの成功の秘訣と、展示会の効果を最大限に高めるコツについて詳しく解説します。

1.展示会マーケティングとは?

展示会マーケティング

展示会マーケティングとは、展示会に出展することで顧客の獲得や自社商品のブランディング、顧客との関係性の構築を目的としたマーケティング戦略です。
まずは、展示会マーケティングの概要について触れていきます。展示会に出展するとどのようなメリットがあり、展示会"以外"のマーケティング施策とどのような違いがあるのでしょうか。

展示会に出展するメリット

新しい顧客との接点が生まれる

展示会は多くの来場者が訪れるため、新しい顧客との接点を作りやすいというメリットがあります。
1回の出展で多くの新しい顧客との接点が生まれるため、事業規模が小さく大々的な広告・宣伝戦略を打ち出せない企業にとっては有効なマーケティング戦略といえます。

知名度が上がる

来場者すべてとコミュニケーションを取るのは現実的に難しいですが、ブースの工夫次第では、来場者が自社ブースの前を通るだけでも印象付けることは可能です。自社ブランディングを上手に行うことで、大きな宣伝効果が期待できるでしょう。

また、一度だけではなく何度も展示会に出展することで、認知してもらえる可能性が高くなるのもメリットといえます。

商品を直接紹介できる

展示会は、自社商品を来場者に直接紹介できるメリットがあります。
商品によっては体験型のブースを設営すれば、顧客に商品を実際に利用してもらうことも可能です。顧客とコミュニケーションを取りながら商品の紹介ができるため、顧客のニーズに合ったよりよい情報を提案できます。

ただし、対面でやり取りするということは、ごまかしが効かない状況ともいえます。商品知識や説明が不足すると相手に不信感を抱かれる可能性があるため、当日までに準備と営業のシミュレーションをしっかりと行う必要があります。

展示会以外のマーケティング施策との違いは?

まとめて多くの集客が見込める

展示会には多くの来場者が見込まれます。出展する展示会やブースの位置・大きさにもよりますが、1回の出展で数百人の名刺を獲得することも可能です。
対面かつ顧客接点を多く作れる施策という点では、ほかのマーケティング施策とは異なる点と言えます。

潜在層へ広くアプローチできる

展示会には、商談目的ではなく単に情報収集を目的とした来場者も訪れます。いわゆる潜在層へ広くアプローチできるメリットがある一方で、その場ですぐ商談化する顧客は一部にすぎません。しかし、潜在層は今後ニーズが発生する可能性がある貴重な顧客とも言えます。
そのため、展示会の出展後には接触した顧客に対するアフターフォローが大切です。


2.展示会を成功させるためのマーケティング

展示会に出展すれば必ず成果が出る、というわけではありません。展示会を成功させるためにはマーケティング戦略をきちんと考える必要があります。
具体的なポイントは、以下の5つです。

①展示会出展を検討する
②展示会出展の目的と目標を決める
③展示会出展の準備を行う
④ブースへの集客方法を考える
⑤出展後のフォロー方法を考える

それぞれについて詳しく解説します。

①展示会出展を検討する

展示会マーケティング

展示会出展を検討する上で大事なことは、自社商品のマーケティング戦略についてです。
マーケティングの4P」を参考に情報を整理し、プロモーション施策として展示会が有効かどうか検討しましょう。

Product(製品)

顧客ニーズや課題に対してどのような製品やサービスを提供するのか、他社との差別化要因は何かを検討する

Price(価格)

競合の価格や提供できる価値などから判断して、最適な価格を決める

Place(流通)

どのようなチャネルで届けるのかを検討する(直販・代理店・WEBなど)

Promotion(プロモーション)

プロモーション施策をどのように行うかを検討する

②展示会出展の目的と目標を決める

展示会出展の目的と目標

展示会に出展する目的はなにか、そして目的達成までの目標を決めることが大事です。

展示会の出展目的を明確にする

展示会に出展する大きな目的は、受注獲得(=売上増加)にあると考えられます。その中でも細分化できれば、さらに明確な出展目的を決めることができるでしょう。
具体例は、以下のとおりです。

  • 新規顧客の獲得
  • 社名・サービスのPR(ブランディング)
  • 既存顧客との関係強化
  • 市場や競合他社の動向調査

展示会における目標(KPI)を設定する

展示会における目標を設定しましょう。
KPI(Key Performance Indicator)とは、企業や組織の目標達成の業績指標となるものです。
たとえば、展示会に出展する目的を「新規顧客の獲得」とした場合に設定したほうがよいKPIは、以下のとおりです。

  • 名刺交換数(リード数): 展示会で集めた名刺数
  • 有効名刺数: 獲得した名刺のうちの有効リードの数(潜在層のリードも含む)
  • 商談獲得数: 接点をもったリードのうち、商談に進んだ数案件化数: 商談を経て具体的に検討段階(案件化)に進んだ数
  • 受注数: 展示会の接点から受注した数

また、獲得した名刺にランク分けして、ランクごとに行うアクションを決めておくなどの工夫もおすすめです。何を条件にランク分けするかは、サービスの特徴や受注率の高い顧客属性から判断すると良いでしょう。

〈例〉

 

 

ランク

条件の例

アクション

Aランク

・部長クラス以上

・決裁者

・企業規模〇〇人以上

・サービス導入予定(検討段階)

・名刺獲得50枚以上目標

・積極的に営業し、アポ獲得を目指す

Bランク

・一般社員(決裁権なし)

・企業規模〇〇人以下

・情報収集段階だがニーズあり

・名刺獲得300枚以上

・積極的に営業し、アフターフォローを中心に後日のアポ獲得を目指す

Cランク

・同業・競合

・ニーズなし

・特に積極的なアクションは不要

③展示会出展の準備を行う

展示会の準備

展示会を成功させるためには、出展までの事前準備が大切です。展示会当日の対応や段取りも大切ですが、その土台を作るための事前準備は特に大切で、事前準備でほぼ決まるといっても過言ではありません。
展示会出展までの準備には、以下のようなものがあります。

  • 申し込み
  • ブースの準備
  • ノベルティや販促物の手配
  • 事前の集客スタッフの役割決め
  • 前日の設営

展示会出展の準備は、展示会当日から逆算して一つずつ順序立てて進めていきましょう。
ざっくりした準備スケジュールは以下の通りです。

時 期

準備内容

6ヶ月前

・展示会に申し込む

・ブースの場所を決める

5ヶ月〜2ヶ月前

・スタッフ間でスケジュール調整する

・出展の手続きを進める

・ブースのレイアウトを決める

・ブースのデザイン・装飾を決める

・展示会ブースの制作会社を決める

・展示会で配布するノベルティなどを決める

・展示会への集客方法を決める

・当日のスタッフの役割を決める

2ヶ月〜1ヶ月前

・当日の搬入・搬出を手配する

・顧客に案内状を送る

2日前

・出展ブースを設営する(ブース本体工事、電気工事など)

・配線などの確認

1日前

・照明や装飾などの確認

・パンフレットやカタログなどの設置

特にブースや販促物は集客効果を大きく左右するポイントになります。「マーケティングの4P」でまとめたターゲットの課題やニーズ、差別化要素を意識してブースや販促物を準備しましょう。

より詳しい展示会出展の準備については、以下のリンクをご覧ください。
>>展示会の出展準備で必要なものとは?スケジュール管理や成功の秘訣を公開

 ④ブースへの集客方法を考える

展示会のブース集客

展示会出展を成功させるためには、いかにしてブースに人を集めるかを考える必要があります。
以下では、事前と当日に分けてブースへの集客方法を解説します。

事前の集客(告知)

展示会出展を成功させるためには、顧客に対して事前告知しておくことが重要です。具体的には、顧客に案内状やメルマガ、DMなどを送って展示会に出展することを告知しておきます。
案内状の内容で特に意識するポイントは、以下の2つです。

  • 展示内容
  • どのような情報を発信するのか、何を展示するのかなどを事前に伝えておきます。顧客からすれば、事前に展示内容を知ることで行くかどうかの判断がしやすくなります。
  • 来場するメリット
  • 明確な目的がなくても、展示会に参加することで何かメリットがあれば来場する可能性があります。
    たとえば、新商品の先行販売や当日ブースに立ち寄った方限定の特典があることなど、有益性をアピールできれば顧客の展示会への参加意欲を高められるでしょう。

より詳しい案内状の書き方については、以下のリンクをご覧ください。
>>【例文つき】展示会の案内状を作成する際のマナーや例文を解説

当日の集客(呼び込み・足止め)

顧客に対しての事前告知に加えて、当日の集客も必要です。当日の来場者は自社のことを知らない可能性が高いため、自社のことを新たに知ってもらうチャンスになります。
当日の集客で意識して行ったほうがよいことは、以下のとおりです。

  • フライヤーやノベルティの配布
  • フライヤーやノベルティをもらう際に来場者は一瞬足を止めてくれるため、会話のタイミングを作りやすくなります。展示会終了後に形として来場者の手元に残るのもメリットです。
  • 呼び込みの声かけ
  • ブース前で足を止めてくれた(少しでも興味を示してくれた)来場者に向けて、すばやく声かけを行いブースに招き入れるような言葉を投げかけましょう。当日対応するメンバーで事前にすり合わせを行い、声掛けの内容を共通化しておくとより良いでしょう。
  • プレゼンテーションやデモの実演
  • 言葉で伝えるだけではなく、実際に商品を体験できたりデモの実演を見せることで顧客の意識をブースに向けられます。人が集まりだすと、より注目を集めやすいのもメリットです。

より詳しい展示会の集客方法については、以下のリンクをご覧ください。
>>展示会の集客を成功させる方法!「事前準備・当日運営・事後フォロー」別に詳しく解説

⑤出展後のフォロー方法を考える

展示会出展後のフォロー

展示会はほかのマーケティング施策よりも潜在層との接点が多く、すぐに商談化しないケースも多い傾向にあります。獲得顧客を無駄にしないよう、事後フォローと中長期的な育成の視点が必要です。
展示会出展後のフォロー方法は主に3つあり、それぞれにメリットとデメリットがあるため、以下で解説します。

  • 電話
  • メール(メルマガ)
  • DM(郵送)

フォロー方法

メリット

デメリット

電話

・1対1で話せるため、顧客の細かなニーズを把握できる

・展示会で伝えきれなかった情報を説明できる

・信頼関係を築きやすい

・すべての顧客に電話するのは労力がかかる

・社内リソース次第で、一部の顧客しかフォローできないリスクがある

メール(メルマガ)

・一斉送信が可能のため、効率よくフォローできる

・展示会終了後、いち早くフォローができる

・顧客の反応がわかりにくい

・一斉送信すると、全員に同じ内容を送ることになってしまうため差別化できない

DM(郵送)

・個人宛に送れば開封率が高い

・丁寧な印象を与えられる

・時間や手間などのコストがかかる

より詳しいアフターフォローの方法については、以下のリンクをご覧ください。
>>展示会後のフォロー方法を紹介|フォローの種類や商談獲得のためのポイント


3.費用対効果を確認しよう

展示会出展の費用対効果

展示会出展後には費用対効果を確認し、施策としてどうだったのかを判断することが必要です。

費用対効果を確認するために、一般的に以下の指標がよく使われます。
・投資利益率(ROI)
・1件あたりの獲得単価

ROIとは英語の「Return on Investment」の略で、投資利益率のことを指します。
ROIは「利益÷投資額×100」で算出可能です。

ROIの値が大きければ大きいほど、費用対効果が高いと考えられます。
ROIの損益分岐点は0%なので、もしROIがマイナスになったら投資額よりも損失が大きいことを表します。
ただし、ROIの計算には計測時点での利益と投資額を用いるため、受注にまで時間がかかるケースが多いBtoBの場合は、短期目線だと数値が芳しくない可能性が高いです。

展示会担当者で利益額の把握が難しい場合は、以下の指標を活用して1件の獲得単価を出して比較する方法を用いましょう。

  • PR(認知度への貢献)
  • リード数(有効名刺枚数)
  • 商談数(アポイント数)
  • 受注数 など

1件の獲得単価(コスト)は、「投資額÷各指標」で算出できます。ROIよりも計算が簡単なため、施策別で比較しやすいのがメリットです。

展示会の費用対効果については、以下で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
>>展示会の出展による費用対効果はどれくらい?費用対効果を高める方法とは


4.まとめ

本記事では、BtoB向けの展示会マーケティングの考え方を詳しく解説しました。
展示会に出展するおもなメリットは、以下の3つです。

  • 新しい顧客との接点が生まれる
  • 知名度が上がる
  • 商品を直接紹介できる

ただし、展示会に出展すれば必ず成果が出るわけではありません。
どんな顧客層を獲得できるのか、どうやって集客数を高めるのか、そこから受注につなげるためにどういうアクションを起こしていくのか、各ステップに応じてきちんと戦略を整理して臨むことが重要です。
そして、展示会に出展した際には、成果が出たかどうか確認するために費用対効果を算出し、マーケティング施策としての評価と次回への改善へ活かしていきましょう。

この記事を書いた人
展サポロゴ
展サポ 編集担当

展サポは、展示会出展をトータルでサポートするサービスです。

展示会の効果を最大化するためのノウハウをコラムで発信しています。

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