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製造業におけるマーケティングの課題と戦略について解説!

2022.09.05

製造業のマーケティング

「製造業におけるマーケティングの手法が知りたい」
「製造業におけるWEBマーケティングの活用方法が知りたい」
「製造業におけるマーケティングの成功するポイントって何?」

製造業のビジネスにおいて、マーケティングは不可欠です。
実は、コロナ・IT化の影響によって製造業のマーケティング活動が変化していることはご存知でしょうか。事業をさらに拡大していくためには、これまでのマーケティング活動にプラスして、時代に適した施策を柔軟に取り入れていく必要があります。
この記事では、製造業におけるマーケティングの手法や課題、マーケティングを成功させるポイントについて解説していきます。
マーケティングの手法が知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

1.製造業におけるマーケティングの課題

多くの製造業企業にマーケティング活動の変化が生じていると言われています。
その理由として、コロナによる一時的な展示会の減少や、IT化・リモートワーク化により訪問営業などの対面機会の減少があげられます。
これまで製造業担当者は、マーケティング活動の一環として対面の展示会に出展することや顧客を訪問することによって、自社商品の認知度を高めることが一般的でした。
しかし、コロナ禍の影響で、対面営業の機会が減少。これらの時代の変化に伴って、今までとは違う新たなマーケティング手法に取り組む企業が増えてきました。

 

2.課題を解決するにはWEBマーケティングが重要

ウェブマーケティング

これまでのマーケティング活動からの変革が求められている今、WEBマーケティングを上手く活用することは課題解決の重要な鍵となります。
WEBマーケティングとは、マーケティング活動をインターネット上で行うことです。PCやスマホが普及した現代においては、顧客はインターネットにて有益な情報を探しています。そこで、製造業担当者は、顧客へWEBを活用した情報提供を行うことで自社の商品・サービスの問合せに繋げやすくなります。

WEBマーケティングをうまく活用できれば、従来の展示会や訪問営業だけに頼らず、新規顧客との接点を増やすことができるでしょう。

 

3.製造業の商談までの流れ

WEBマーケティングと聞いても、具体的にイメージしにくいですよね。まずは、WEBマーケティングの集客から商談までの流れを見ていきましょう。

集客して潜在顧客を見つける【集客】

WEBマーケティングのファーストステップが、集客です。
自社ホームページやSNSを運用する場合は、できるだけ多くの顧客に自社サイト・SNSへ訪れてもらうことが目的です。
これまでの対面での集客方法だと、場所や時間に制限がありました。
しかし、WEBサイトやSNSでの集客であれば、全世界どこからでも、いつでも集客可能となります。この点は、WEBマーケティングのメリットではないでしょうか。

顧客情報を獲得する【顧客獲得】

集客の次のステップが、顧客情報を獲得することです。
自社のWEBサイトに訪問した顧客が、”どこの誰か”はわかりません。それがわからないと、アプローチすることはできませんよね。
そこで、WEBサイトに訪問した顧客の情報を獲得することが重要になります。

顧客情報を得るためには、問い合わせページの作成やホワイトペーパーの提供などを行います。
企業に問い合わせするときや、ホワイトペーパーをダウンロードする際に、氏名やメールアドレスの入力を求められますが、これは、企業が顧客の情報を獲得するために実施しているのです。資料ダウンロードは問合せよりもハードルが低く感じられるため、顧客獲得数を増やすために設置している企業が増えています。

関係を作りながら顕在顧客へと育てる【顧客育成】

この段階では、顧客はまだ企業の商品・サービスを導入するには至らない可能性が高いです。ここで大切になるのが、顧客との信頼関係を構築することです。
自社サイトやメールマガジンにて顧客へ有益な情報を提供したり、無料オンラインセミナーを実施していきましょう。
「この企業が発信する情報は、自社にとってメリットがある」と感じでもらうことが大切です。顧客との接点を保ちながら関係性を構築しつつ、商材のメリットやノウハウを提供することで、興味度を高めていきます。

商談

メールや電話にて顧客へ商品・サービスの案内を行いアポを獲得します。
顧客との信頼関係が構築されていれば、過去に導入に至らなかった顧客でも再度商談の機会をもらえることがあるため、休眠顧客にもアプローチしてみましょう。

BtoBのビジネスでは、予算や社内体制などの様々な要因により、新商材・サービスを導入できるタイミングは限られます。
良い提案が出来たらといって受注につながるとは限りませんので、見込み顧客を定期的にフォローしつつ検討タイミングを見定め、アプローチしていくことが必要です。

 

4.製造業におけるWEBマーケティング手法

製造業のホームページ

製造業における集客から商談までの流れを説明してきました。
ここからは、具体的なWEBマーケティング手法について紹介していきます。

集客

集客の方法はたくさんありますので、一つずつ紹介します。

自社サイトの活用

集客方法の1つ目が、自社サイトの活用です。
WEBサイトが見やすければ、サイト訪問者数は増えてきます。
自社サイトのアクセス状況やユーザーの行動を分析し、離脱率の高いページがあれば、文言修正・デザイン刷新・コンテンツの見直しを行いましょう。

また、スマホ対応になっていないサイトがあれば「レスポンシブ対応」を行うことで、より見やすいサイトになります。レスポンシブ対応とは、WEBサイトのレイアウトをPCやスマホなどのデバイスサイズに応じて変更させることです。
様々なデバイスに合ったWEBサイト作りを心がけることによって、顧客が快適に閲覧しやすい環境となり、訪問者数の向上に繋がります。

オウンドメディアの作成

オウンドメディアとは、自社が運営するメディアのことです。
オウンドメディアでは、顧客に役立つ情報(コラム記事やブログなど)を発信することで集客につなげます。
そのためには、定期的にオウンドメディアを更新し、顧客に飽きさせないメディアを運営する必要があります。

LPの作成

LP(ランディング・ページ)とは、製品やサービスの情報に特化した縦長1ページのサイトです。WEB広告の流入ページとして活用されることが多く、問い合わせなどのアクションに誘導するためのページです。

LPには、商品・サービスに関する情報が幅広く記載されていることが一般的です。
【例】製品の内容、特徴、実績(口コミ)、価格、Q&A など

良質なLPを作成すれば、より多くの顧客からの問合せに繋がります。
製造業においては多数の製品を扱っている企業が多いため、特に注力して売り込みたい製品に絞ったLPを作成すると効果的でしょう。

>>参考記事:【ランディングページ(LP)について】必要性とメリット、作成方法も公開!

WEB広告の出稿

集客施策の1つに、WEB広告を利用することも挙げられます。
WEB広告にも色々種類があるため、ターゲットや自社製品との相性を考えて選ぶとよいでしょう。

【WEB広告の例】
リスティング広告・リターゲティング広告(リマーケティング広告)・ディスプレイ広告など

WEB広告を活用すると、商品・サービスに興味がある顕在層へのアプローチも可能です。顕在層の顧客集客に成功すれば、問い合わせなどの次の行動に移してもらえる可能性が高まります。
広告出稿には費用がかかりますが、集客には有効な手段です。

>>参考記事:WEB広告7種の特徴と選び方、課金方法を解説

オンライン展示会

他の集客の方法に、オンライン展示会もあります。
オンライン展示会は、複数企業が出展し、顧客は興味のある企業にオンラインで訪問する形式が一般的です。参加したい企業は、オンライン展示会の実施団体に出展費用を支払うことで参加することができます。

また、企業単体でオンライン展示会サイトを立ち上げて自社開催するケースもあります。
自社開催の場合、サイト開設の手間はかかりますが、公開時期などに制限がないため、継続的に活用できるというメリットがあります。
リアル展示会の出展と併せてオンライン展示会サイトを活用することで、来場いただいたお客様に製品をより効果的に訴求するという使い方も可能です。

WEBセミナーの実施

有益なWEBセミナーを実施することで、顧客の集客にも繋がります。
WEBセミナーの集客を増やすためには、WEBサイト・オウンドメディア・WEB広告での告知を行うなど、他の媒体と組み合わせて集客を行うといいでしょう。
また、忙しくてWEBセミナーに参加できない方のために、セミナーの動画の一部を自社サイトで公開し、顧客獲得に繋げるという集客方法もあります。

SNSの活用

他の集客方法として、SNSの活用があります。
Facebook・Instagram・X(旧:Twitter)などの自社SNSにて有益な情報発信を継続すると、興味を持ってくれた顧客が自社SNSを訪問してくれるでしょう。しかし、製造業の中でも製品によってはSNSを活用している競合他社が多いこともあります。その場合は、「自社独自の情報を配信できるか」「どうしたら他社と差別化できるか」を社内で検討したうえで取り組むようにしましょう。

 

顧客育成

集客することができたあとは、顧客との継続的な信頼関係の構築、つまり顧客を育成することが大切です。顧客育成の施策は様々ですが、2つ紹介していきます。

メルマガやステップメールでの情報配信

1つ目は、メルマガやステップメールでの情報配信です。
メルマガとステップメールの違いは、ご存知でしょうか?
それは、「顧客へ配信されるメールが、1からスタートするかどうか」です。

ステップメールは、受け取るメールが1からスタートするよう設計されています。
例えば、企業のステップメール内容が、【1通目:企業からの挨拶→2通目:製品の活用事例→3通目:Q&A…】だとします。すると、顧客がいつステップメールに登録しても、必ず「企業からの挨拶」からスタートします。

一方で、メルマガ登録者は、メルマガを登録した時点から配信されるメールを受け取ります。メルマガとステップメールにて役立つ情報を顧客へ発信して、自社商材への興味を高めることが大切です。
メルマガの開封状況や、顧客のWEB上の行動が可視化できるツール「マーケティングオートメーション(MA)」を活用したメルマガ配信もおすすめです。

>>参考記事:MAツールについて解説!選び方やポイントについて紹介

WEBセミナーの実施

顧客育成の施策の2つ目が、WEBセミナーの実施です。
顧客との関係構築のためには、継続的に接点を持つことが大切です。先ほど集客施策の1つとしてWEBセミナーを紹介しましたが、顧客育成の施策としても有効です。
WEBセミナーであれば、メルマガやWEBサイトの活字を通した情報よりも、顧客は商品・サービスをイメージできるでしょう。
一部の企業では、導入企業の担当者を招いて事例を紹介するようなセミナーを実施しているケースも。

しかし、商材によってはWEB上では顧客に商品の特徴が伝わりにくいこともあります。そのような場合は、対面での展示会やイベントと組み合わせることも検討してみてください。

 

5.製造業のWEBマーケティング成功のポイント

3C分析

「WEBマーケティングの手法は分かったけど、やっぱり難しそう..」
「WEBマーケティングが本当にうまくいくか心配..」
慣れないWEBマーケティングをするのは不安ですよね。
そこで、ここからは製造業のWEBマーケティングを成功させるポイントについて紹介していきます。

顧客ニーズの把握

自社のサービスが、顧客のどのようなニーズに貢献できるかを考えます。
このときに、ポイントとなるのが「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」を分けて考えることです。
顧客は、自分が気づいているニーズ(顕在ニーズ)・自分が気づいていないニーズ(潜在ニーズ)を持っています。

自社の強みを考える

自社サービスがどんな顧客のニーズに貢献できるかを整理できたら、次は自社が提供できる付加価値はなにか?強みはなにか?を考えます。
自社の強みを考えるとき、強みの候補案を複数挙げていきます。

競合他社と差別化する

自社の強みを考えた後は、競合他社の特徴と比較した上で、差別化できるポイントがないか確認します。
競合他社と被っている場合、顧客は自社を選んでくれない可能性があります。被っている場合は、自社の違う強みを考え直したほうがいいかもしれません。
自社の強みが競合他社との差別化に繋がっていれば、マーケティングを進めていくうえでアピールするべきポイントになります。

コンテンツの充実

ここまで、顧客ニーズ・自社の強み・競合他社との差別化についてマーケティングの基本的な部分を検討しました。次のステップとして、これらを踏まえてWEB上に自社のコンテンツを充実させていきます。
現在、多くの魅力的なコンテンツがネット上にあふれています。自社コンテンツを作っていく際には、ありきたりのコンテンツにならないよう注意が必要です。
商材の詳細、特徴はもちろん、他社と差別化できる自社の強みが「分かりやすく」伝わるコンテンツを用意しましょう。顧客に刺さるコンテンツは何か、部署の垣根を超えて相談するのもいいかもしれません。

サイトのアクセスを増やす

問合せを増やすためには、まずはサイト自体のアクセス数を増やす必要があります。前段で紹介したようにWEB広告を活用するのはアクセスを増やすための1つの手法です。
また、WEB広告以外ではSEO対策に取り組むことも重要です。SEOとはGoogle検索結果にて、自社サイトを上位表示させることです。検索結果の上位ポジションを獲得することができれば、自社サイトのアクセスを増やすことができます。
SEO対策はたくさんのサイトが取り組んでいますので、検索結果の上位ポジションを獲得するのは簡単ではありません。サイトの構造、キーワード選定、コンテンツ内容などの専門知識を必要とし、またWEB広告とは違い中長期的に効果がでてくるものです。最初は結果が出なくても、諦めずにSEO対策に取り組み続けることが大切です。

>>参考記事:ホームページのSEO対策をしたい人必見!SEO対策の必要性や費用を解説

コンバージョン率の改善に注力する

Webマーケティングを成功させるためには、顧客が問合せや見積り依頼に至った率(コンバージョン率)の改善に注力することが大切です
コンバージョン率を改善するためには、データの分析がポイントです。
WEBサイト・SNSでは便利なアクセス解析ツールが多くあります。アクセス解析ツールを用いて、新規訪問ユーザー数・離脱率・滞在時間などを日々分析していきます。
「このページの離脱率が高いから、より分かりやすい内容にしよう」
「新規訪問ユーザー数が少ないから、SEOに力を入れてアクセス数を増やそう」
「ユーザーの検索キーワードの傾向に合わせて、コンテンツを増やそう」
このように、分析して見つけた課題を解決していくことで、コンバージョン率を上げていきましょう。

 

6.WEBマーケティングを成功させることで得られること

営業効率化

WEBマーケティングを成功させることができれば、どのようなメリットがあるのでしょうか。WEBマーケティングは、結果が出るまでに時間がかかるのが一般的です。すぐに実施できる広告もありますが、サイトを制作したり、メルマガでの顧客育成となると成果が出るまでそれなりの時間がかかります。

商品・サービスにもよりますが、WEBマーケティングの結果が出るのは、約6ヶ月〜1年といわれています。結果が出るまで少ししんどい時期があるかもしれませんが、成功すれば効率的な顧客獲得が可能になります。
ここでは、WEBマーケティングの仕組み作りを成功させることで得られるメリットを紹介します。

営業効率が上がる

訪問による営業活動は、「プッシュ型の営業スタイル」です。訪問先の顧客に、自社の商品・サービスの特徴や競合他社との違いを訴求します。
一方で、WEBマーケティングを成功させることができれば、「プル型の営業スタイル」となります。商品に興味を持った顧客からの問合せや見積依頼が増えるということです。
つまりWEBマーケティングによって「プッシュ型の営業スタイル」から、顧客から連絡がくる「プル型の営業スタイル」にシフトすることができれば、営業効率を上げることができます。

会社のブランディング力が上がる

WEBマーケティングを成功させることができれば、会社のブランディング力が上がります。
ネット上で企業情報や製品情報の露出をふやすことで、人の目に触れる機会が増えます。そこで競合他社との違い・自社の強みを正しく顧客へ伝えられることができれば、企業イメージやブランドイメージが定着していくでしょう。

現在、製造業マーケットの競争は激しさを増しており、多くの企業が顧客獲得のために事業を展開しています。
このような状況下で、WEBマーケティングを成功させて会社のブランディング力を上げることができれば、認知度の向上により顧客獲得に繋げやすくなります。

 

7.まとめ

コロナおよびIT化の影響により、これまでの製造業におけるマーケティング手法だけでなく、新たにWEBの手法を取り入れる必要性が高まっています。
この記事で紹介したWEBマーケティングを成功させるポイントを押さえて、ぜひWEBマーケティングを実践してみてください。なお、自社サイト改修やLP作成などは専門的知識が必要ですので、プロに依頼するのがおすすめです。
自社にあったWEB施策を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください!

この記事を書いた人
KBIロゴ
KBI WEB SERVICE 編集担当

関西ビジネスインフォメーション株式会社(KBI)のWEBマーケティング担当です。
ホームぺージ制作やWEBマーケティングに関する知識やノウハウを発信しています。
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