
コラム
コーポレートサイトの作り方!記載するべき内容や作成手順も解説
「コーポレートサイトを立ち上げたいけど、どのように始めたらいいだろう?」
「どんな情報を載せていけばいいのだろう?」この記事では、これらの疑問にお答えします。
あらゆる情報がインターネット上にある現代では、コーポレートサイトを作成して企業が公式に情報提供することは非常に重要です。
コーポレートサイトの情報が古かったり、適切な情報が掲載されていないことで、企業のイメージや信用を損なう可能性すらあるのです。
「インターネット上の顔」ともいえるコーポレートサイトを作成するにあたって、どのような内容や手順が必要か見ていきましょう。
CONTENTS
1.コーポレートサイトとホームページの違い
コーポレートサイトは企業が公式に情報提供するウェブサイトであることに対して、ホームページは個人・企業がインターネット上に作成した全てのウェブサイトの最初のページ(トップページ)を指します。
近年では、ホームページの言葉の定義が拡大し、トップページだけでなくウェブサイト全体を指してホームページと言うこともあります。
この場合、コーポレートサイトもホームページのうちの1つの形態と考えられます。下記のサイトも全てホームページに該当します。
- サービス、製品紹介サイト
- EC通販サイト
- 採用サイト
ホームページという言葉の定義には揺れがありますが、一般的にはホームページの方が広義の範囲を指し、コーポレートサイトの方がより狭義で、目的に特化したウェブサイトを指します。
2.コーポレートサイトの目的
企業がコーポレートサイトを作る目的は、主に下記の5点に分けられます。
ブランディング
会社のブランディングのためにコーポレートサイトを作ります。
ブランディングというと「一部の製品やサービスを提供する場合に必要な考え方だろう」と思うかもしれませんが、伝えたい企業イメージをコーポレートサイトで表現することで、インターネットで世界中に自社のアピールができるのです。
これまでは紙で配布していた会社案内パンフレットの代わりに、オンライン上に企業情報をまとめ、誰でもいつでも見られるようにしていると考えることもできます。
サービス訴求
売り出したいサービス・商品がある場合、その魅力を伝えるためにコーポレートサイトを活用します。
サービス・商品単体のホームページを作ることもありますが、コーポレートサイトの中に商品紹介や事例紹介を掲載することで、認知拡大や問い合わせにつなげます。
情報を公開・発信
企業に関する最新情報をステークホルダーに対して公開・発信する場としてコーポレートサイトが使えます。
新商品の発表、イベント情報、オフィスの移転から人事情報まで様々な情報を公開・発信できます。伝えたい内容によって、下記のような形で情報提供をします。
- プレスリリース、お知らせ
- IR情報
- 公式ブログ
他サイトへの誘導
コーポレートサイト以外にも企業が運営するサイトがある場合、コーポレートサイトからサービスサイト、通販サイトや採用サイトに誘導する窓口になります。
相互にリンクを貼ることで、コーポレートサイトにたどり着いたユーザーが、必要な情報にスムーズにアクセスできます。
採用
コーポレートサイトに求人情報を載せることで、採用にも役立ちます。求職者は応募前に、企業風土や事業内容を確認するためコーポレートサイトとの相性が良いのです。
採用サイトを別で運営している場合でも、コーポレートサイトから導線を貼ることでスムーズに求人情報に誘導できます。
3.コーポレートサイトを作成するメリット
コーポレートサイトを作成することで、下記の4つのメリットがあります。
企業イメージの向上
企業の理念や風土にあったコーポレートサイトを作成すると、企業イメージを向上させることができます。
特に新しいサービスや商品を扱う場合、企業の信用が大事です。どのような企業が運営者なのか?と疑問に思った人は、コーポレートサイトをみて信頼できそうな企業かを判断します。
逆に情報が少ない、間違っている、更新されていないサイトはイメージダウンになります。
ビジネスチャンスが生まれる
商品・サービスに関する情報やお問い合わせフォームを載せることで、ビジネスチャンスを生み出せます。コーポレートサイトに来訪した潜在顧客を逃さないためにも、商品・サービス紹介だけでなく、事例やお客様の声、よくある質問等を載せることで新規顧客を創出することができます。
ユーザーへのサポートがスムーズになる
コーポレートサイトにお問い合わせフォームを設けることで、疑問を持つユーザーへのサポートをスムーズに行えます。近年では、自動応答のチャットボットが導入されているコーポレートサイトも多く、24時間担当者がいなくてもAIが自動で応答してくれます。
求める人材を確保できる
企業理念やミッション、事業内容と一緒に求人情報を掲載することで、人材のミスマッチなく求める人材確保につながります。
コーポレートサイトには、入社後の仕事がイメージできるような記事やインタビューを掲載することで求職者からの応募を促進できます。
4.コーポレートサイトに記載するべき内容
一般的に以下の情報がコーポレートサイトに掲載されます。企業ごとにユニークな情報を掲載している場合もありますが、最低限の情報は網羅するようにしましょう。
会社概要
会社概要には下記のような情報が掲載されます。
- 会社名
- 所在地
- 代表者名
- 設立年月日
- 資本金
- 経営理念
- 事業内容
このほか、電話/FAX番号、本社地図、グループ企業、取引銀行名、主要取引先、従業員数を記載することで信用度をあげることができます。
事業内容
事業内容を説明するページを作りましょう。
特に複数の事業を展開している場合は、どの事業に興味を持っている人が訪れても、スムーズに目的のページにたどり着けるデザイン・仕様であることが必要です。
製品・サービス内容
製品・サービスの内容を紹介するページを作成しましょう。
コーポレートサイトを作る目的によってはメインのページとなります。紹介する商品・サービスが多い場合は、カテゴリに分ける、ソート機能を実装するなど見やすいページづくりを心がけましょう。
事例・実績紹介
過去の事例や実績紹介は信用度を増すために非常に重要です。
インターネットのような非対面の販売においては、実際のお客様の声や評価(クチコミ)がユーザーの行動につながる情報となります。ユーザーにとって信頼に値する製品・サービスであることをアピールしましょう。
よくあるご質問
製品・サービス情報に付随して、よくある質問を掲載しましょう。ユーザーの持つ疑問点を事前に解消することで、問い合わせをしなくても疑問や不安を解消し、信用度を向上させることにつながります。同時に、企業担当者の返信の労力を省きます。
採用情報
求人情報を掲載する、もしくは採用ページへのリンクを載せましょう。
社員インタビューや普段のオフィスの様子を撮影した写真などを掲載することが多いです。また、企業ミッションや理念などコーポレートサイトにある情報を採用情報のページでも再掲することで、求人者の応募意欲醸成に役立ちます。
ニュース・最新情報
企業からのお知らせや最新情報をコーポレートサイトに載せていきます。
新製品の情報から事務所移転や人事情報まで、あらゆる公式情報を配信する一次媒体として使えます。
問合せフォーム
ユーザーからの質問や疑問を受けられる問い合わせフォームを用意しましょう。
企業活動全般に対する問い合わせ以外にも、製品・サービス情報に付随して問い合わせフォームを誘導設置することで商談のきっかけとして使えます。
個人情報の取り扱い
ホームページに訪れたユーザーの情報を収集する場合、個人情報保護方針(プライバシーポリシー)の掲載が必要です。問い合わせフォームを設置する場合だけでなく、アクセス解析ツールを導入する場合も必須となります。
IR情報
上場企業であれば、投資家向け情報を掲載します。
財務資料や決算説明資料、投資家向けメッセージ等はこちらにまとめます。
5.コーポレートサイト作り方の手順
コーポレートサイトを作成する際の手順をご紹介します。
目的・ターゲットを明確にする
コーポレートサイトを作成する目的・ターゲットを明確にし、サイトを訪れたユーザにどのような状態になってほしいかをイメージしましょう。
前段で紹介したようにコーポレートサイトを作成するよくある目的は下記の5つになります。サイトの目的が絞れない場合は、ある程度優先順位をつけましょう。
- ブランディング
- 製品・サービス訴求
- 情報公開・発信
- 他サイトへの誘導
- 採用
掲載したい情報の整理
目的やターゲットに合わせて、掲載したい情報を洗い出します。
サイト作成の目的に合わせて、掲載する情報の量や深さを変えましょう。
情報を伝える手段としてはテキストだけでなく、動画や写真素材を効果的に活用するのもおすすめです。自社で素材やコンテンツを用意できそうか、外部に委託した方が伝わりやすいコンテンツとなるかなどの視点でも考えておきましょう。
サーバー・ドメインの取得
新しくコーポレートサイトを作る際には、サーバー契約・ドメイン取得が必要です。セキュリティがしっかりしている信頼できるサーバー、ドメインが必要となります。
レイアウト・デザイン
掲載したい情報を伝えるためのレイアウト・デザインを設計していきます。
コーポレートサイトの第一印象を決める重要なプロセスです。特にトップページの印象、設計は非常に大事で、その後に他のページも見てもらえるかの重要な分かれ目となります。
また、レイアウトやデザインにも流行があります。
古くさいデザインや奇抜なサイトになってしまうと、会社のイメージや事業内容がしっかり伝わらずに、ユーザーが離脱してしまうことも。
会社イメージと合っていて、かつ使いやすいコーポレートサイトを作成するために、制作会社としっかり打ち合わせをしてイメージをすり合わせていきましょう。
制作
レイアウト・デザインが決まったら、実際にコーポレートサイトの制作に入ります。ただし、製作途中でも修正や変更が入ることもあるため、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを組み、不測の事態にも備えられる工程にしておくことが大事です。
6.コーポレートサイト公開後の注意点
コーポレートサイトは公開して終わりではありません。公開した後にどのような事に注意すべきか4点ご紹介します。
サイトの定期的な更新
コーポレートサイトは定期的に最新情報に更新しましょう。
特に、ニュース・最新情報を配信するコンテンツがある場合は、企業活動のアピールのためにも情報をアップデートしておく必要があります。
問い合わせの対応
問い合わせフォームを用意している場合は、お客様対応が必要です。
商談に関する問い合わせであれば1~2営業日中に対応できることが望ましいです。商談に関わらず、返信が必要な問合せに関してはできるだけ早い対応を心がけましょう。
アクセス解析
コーポレートサイトを訪れたユーザーのアクセス解析は重要です。Google Analyticsや自社で用意したツールを用いて、以下のような視点で分析を行いましょう。
☑ サイトが安定して稼働しているか
☑ ターゲットとする層(属性)が流入しているか
☑ 来訪したユーザーを目的のコンテンツに誘導できているか
☑ クリックして欲しいところでユーザーが離脱していないか
>>参考記事:【初心者向け】アクセス解析の始め方!解析のポイントやおすすめツールを紹介
ドメイン・サーバーの更新
ドメイン・サーバーの契約切れでエラーとなる事態が発生しないように注意しましょう。
属人的なドメイン管理・サーバー管理では、いくら気をつけていても抜け漏れが発生する可能性があります。チームで管理する、リマインドをかけるなど、更新タイミングを忘れない仕組みを作っておきましょう。
7.自社で制作する?制作会社に依頼する?
コーポレートサイトを制作する際は、自社制作か、制作会社への依頼になります。
自社で作成した方がいいケース
制作スキルを持った人材がいて、かつ時間や労力に余裕がある場合は自社で制作するのがいいでしょう。自社内のリソースを使って進めることで、外注コストを削減できます。
コーポレートサイトの制作には以下のような人材が必要となり、全て自社で用意できない場合は一部外注できます。
- 企画進行(プロジェクトマネジメント)
- WEBデザイナー
- エンジニア(開発、保守運用) など
制作会社に依頼した方がいいケース
自社に制作スキルを持った人材がいない、またはリソースに限りがありコーポレートサイトの制作に労力をかけられない場合は制作会社に依頼をしましょう。
制作会社は、過去の制作実績から知見・経験が溜まっておりコーポレートサイト作成のプロフェッショナルです。制作目的やユーザーニーズに合ったコンテンツ・デザインの提案をしてもらえます。
制作会社へ依頼する際は、サイトの要望をまとめた「仕様書」を用意しておくと、担当者との連携がスムーズに進みます。
別の記事では仕様書の作り方もご紹介していますので、参考にしてみてください。
>>参考記事:ホームページ制作に必要な『仕様書』の作り方【フォーマット付き】
8.まとめ
この記事では、コーポレートサイトの制作を考えている方向けにサイトの定義、掲載すべきコンテンツや作り方の手順を解説しました。
一言でコーポレートサイトといっても考慮すべき点は多く、実際に制作を進めるには多くの部門を巻き込んだプロジェクトとなります。
自社のリソースだけでは対応しきれない、制作のプロの意見を取り入れながらサイトを作っていきたい場合には、制作会社の知見も借りながらサイトを立ち上げることも検討してみてください。