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コラム
展示会ブースの装飾アイテム紹介!装飾・デザインのポイントも解説
展示会において、ブースの装飾は集客効果や企業イメージなど様々な要素につながる重要なポイントのひとつです。
魅力的な商品やサービスを武器に出展していたとしても、来場者に「立ち寄りたい」と思ってもらえる空間作りや、興味を持たせる装飾ができていないと、充分な効果は得られません。
装飾アイテムの種類や効果をよく理解したうえで、商品やサービスを効果的に訴求できるブースを作ることが重要です。
この記事では、展示会ブースの装飾について、装飾アイテムの種類やブース作りのポイントを分かりやすく解説していきます。デザインの具体的な事例もあわせてご紹介しますので、ブース装飾のイメージづくりにご活用ください。
【CONTENTS】
1.展示会ブースの装飾アイテムの種類
ブースの装飾アイテムには、様々な種類があります。
実際に展示会でよく用いられる装飾アイテムを中心に、それぞれの名称と装飾方法、得られる効果などをご紹介します。
外観・壁面の装飾アイテム
主にブースの外部を装飾するものや、壁面に設置するものを以下の表にまとめました。
イメージ |
名称 |
概要 |
装飾方法・効果 |
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社名板 |
社名を大きくプリントしたボード |
主にブース上部に配置することで、遠くからでもブースの存在を認識できます。 |
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バックボード |
壁面などに設置するボード |
サイズが大きいため、商品や社名、ロゴなどをプリントして遠くの来場者にもアピールできます。 |
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タペストリー |
化学繊維生地の垂れ幕 |
壁面への設置の他、天井から吊り下げることもでき、高い位置の装飾に適しています。 |
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モニター |
映像を再生する装置 |
動きがあるため、来場者の注目を集めます。商品イメージや利用シーンを再生することで、より効果的な訴求が可能です。 |
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ポスター |
紙製の広告物 |
低コストで作成でき、サイズの自由度が高いため、ブースの雰囲気に合わせて調整が可能です。 |
外観を装飾するものや、壁面に配置するものは全体的にサイズが大きく、遠くからでもブースの存在をアピールできるという効果があります。
また、小規模なブースにおいては、空間内を占める割合が多くなることもあり、ブース全体の雰囲気を左右する重要な装飾アイテムといえます。
テーブル・椅子の装飾アイテム
主に商談型ブースの場合などは、来場者対応に必要なテーブルや椅子を多く配置するため、それらを上手く使った装飾アイテムがあります。
名称 |
概要 |
装飾方法・効果 |
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テーブルクロス |
テーブルにかけるクロス |
社名などをプリントして存在感をアピールできます。 足元まで覆うため、テーブル下スペースの有効活用にも役立ちます。 |
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椅子カバー |
椅子にかけるカバー |
社名や商品をプリントできます。 配置数が多い場合などは、ブース全体の統一感を演出する役目もあります。 |
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カウンター |
高さのあるテーブル |
独自のデザインで作成すると、ブースの存在感やオリジナリティが引き立ちます。 簡易的なクロスでの装飾でも、商品や社名アピールには効果的です。 |
テーブルクロスや椅子カバーなどは、社名を中心としたデザインで作成すると次回の展示会や他のイベントでも利用できます。
設置数が多くなる場合は、雑多な印象を与えてしまわないよう、デザインやカラーをシンプルにするなどの工夫を検討しましょう。
什器・卓上の装飾アイテム
ブース内外に設置する什器も、装飾アイテムのひとつです。
展示台やデスクに設置するものとあわせて、表にまとめました。
名称 |
概要 |
装飾方法・効果 |
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カタログスタンド |
カタログや冊子を陳列するスタンド |
立体的に陳列できるので視界に入りやすく、より多くの来場者にカタログを手にしてもらえます。 社名などを入れることも可能です。 |
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等身大パネル |
等身大サイズのパネル |
人物やキャラクターを等身大でプリントできます。 存在感があり、アイキャッチとして効果的です。 |
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バナースタンド |
自立式の幕・旗 |
社名や商品のPR、ブースの案内としても役に立ちます。 |
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のぼり |
ポールに固定した縦長の広告物 |
社名だけでなく、キャッチコピーなど来場者の興味を引くフレーズを入れることで、集客アップにつなげます。 |
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卓上POP |
デスクや展示台に設置するPOP |
社名や商品のアピールの他、簡単な商品説明や案内にも利用できます。 |
展示会のブースを装飾するアイテムは、上記のようにあらゆる種類があります。
それぞれの装飾アイテムの効果、ブースの規模や展示会の雰囲気など、様々な条件を考慮して検討することが重要です。
2.ブース装飾を考えるうえで押さえておくポイント
ブースの装飾をするにあたって、大切なのはアイテムだけではありません。
ブース全体の構図やイメージ、ブースの位置など、広い視点でブースの完成イメージをシミュレーションする必要があります。
ブースの位置
展示会の会場におけるブースの位置を確認しましょう。
入口に近かったり、メイン通路に面しているなど、ある程度の集客が期待できる場合と、会場の端の方で集客に不利な位置の場合とでは、ベストな装飾が異なります。
ブースの位置に応じて、問題点などをカバーした装飾の工夫が必要です。
ブースの形状
ブースの形状、広さによっても適した装飾は変わってきます。
例えば、実際は同じ広さであっても、入口を広く取りやすい長方形ブースに比べると、正方形のブースは窮屈に見えてしまう傾向があります。
来場者に気軽に立ち寄ってもらうためには、ブース全体に開放感を与えるような装飾のバランスが大切です。
ブースのイメージ
ブースのイメージは、企業や商品のイメージとも直結する重要なポイントです。
「集客のために、とにかく目立つように派手にしよう!」といった考えで装飾をしても、商品の良さが伝わらなければ良いブースとはいえません。
自社のイメージや出展している商品との関連性も考慮して、装飾のカラーやデザインを選定することが重要です。
ブースのレイアウト
展示会のブースには、大きく分けて4種類のレイアウトがあります。
- 商談型ブース
- 商品展示型ブース
- セミナー型ブース
- 体験型ブース
それぞれのタイプによって適した装飾が異なるため、自社が出展する商品やサービス、出展のコンセプトに合ったレイアウトを選び、装飾を検討しましょう。
ブースのレイアウトに関して詳しく知りたい方は、こちらを参考にされてください。
>>集客できる展示会ブースのレイアウトについて徹底解説
3.展示会ブースの装飾・デザインのポイント
ブースの位置や形状、レイアウトなどの大枠の条件を確認したら、具体的な装飾を考えていきます。
ここからは、来場者の興味を引く魅力的なブースを制作するために重要なポイントについて、詳しく解説します。
目を惹くデザインやディスプレイにする
集客や企業PRのためには、できるだけ多くの来場者にブースを印象付ける必要があります。
目を惹くデザインやディスプレイは、ブースに注目を集める第一歩です。
上記で紹介している装飾アイテムのほかにも、立体的なバルーン等のアイテムを活用したり、サービスのデモ機やサンプルを目立つように展示するなど、見せ方を工夫することが大切です。
ブースのディスプレイの考え方に関しては、こちらで詳しく解説しています。
>>集客のできる展示会のディスプレイとは?ポイントを徹底解説!
ターゲットを意識した訴求にする
展示会では、多数の来場者の中から特定のターゲットにアプローチし、興味を引くことが重要です。
そしてブースの装飾は、ターゲットに合ったものでなければなりません。
特に、来場者の目に触れるメインのキャッチコピーはとても重要です。
- どんな課題を持っている顧客に対してPRするのか
- 自社サービスがその課題をどのように解決できるのか
上記の内容がターゲットに伝わるような訴求を意識しましょう。
シンプルで明確に伝わる工夫をする
展示会のブースでは、“シンプルで伝わりやすい装飾”を意識する必要があります。
複雑すぎるデザインや情報は来場者に伝わりにくく、多数のブースの中に埋もれてしまうからです。
多くの来場者は、人ごみの中で様々なブースに目移りしながら会場を回ります。自社のブースの前を通るチャンスは1回だけ、数秒だけかもしれません。
その短い時間で社名や商品をアピールできるような、分かりやすい表現が理想的です。
- キャッチコピーは短め
- 見やすいサイズやフォント など
装飾アイテムを多用しすぎるのも、逆効果です。
必要なポイントに装飾を配置することで、シンプルでありながら分かりやすい演出を実現できます。
統一感のある配色にする
ブースの配色は、概ね3色以内が望ましいとされています。
4色、5色使ってカラフルに仕上げたブースは派手で目立ちますが、統一性がなく悪目立ちしてしまう可能性があります。
企業イメージや商品との関連性も持たせながら使う色を選定し、ブース装飾の配色にも気を配りましょう。
展示会ブースのデザインについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>【集客を成功させる】展示会ブースデザインのポイントや種類を詳しく解説!
4.展示会ブース装飾と合わせて意識したいポイント
展示会において、ブースには以下のような役割があります。
- できるだけ多くの来場者に足を運んでもらう
- ブースに立ち寄った来場者に長く滞在してもらう
- 商品やサービスの魅力を引き立たせる
そのためには、気軽に立ち寄りやすく、居心地の良いブースを作る必要があります。
ここからは、魅力的なブース作りをするうえで意識したいポイントを具体的に確認していきましょう。
開放的で立ち寄りやすい雰囲気にする
多くの来場者に足を運んでもらうためには、ブースが開放的であることが重要です。
来場者が立ち寄りやすさを感じるのは、次のようなブースです。
- 入口が広く入りやすい
- ブースが適度に広い
- ブース内がよく見える
入口や中の空間が狭いブースは窮屈な印象を与えるため、来場者が「積極的に立ち寄ろう」という気持ちになれません。ブース内が見えない場合も、「他に誰もいなかったらどうしよう」「すぐに営業されるかもしれない」といった不安をかき立ててしまいます。
入口や空間が広く開放的なブース内の来場者の流れが見えると、安心感があり立ち寄りやすいブースになります。
一方で、広すぎるブースは閑散としてしまい、盛況でない印象を与えてしまうため、出展する商品や展示会の規模に応じて、適度な広さを確保することが重要です。
照明を工夫する
展示会ブースにおいて、照明の効果は非常に大きなポイントのひとつです。
商品のアピールだけでなく、ブース全体の空間づくりでも重要な役割を果たします。
スポットライト
特にアピールしたい商品やパネル、社名などにスポットライトを使って注目を集めるのは効果的です。
商品にライトをあてる場合は、照明の種類によっては色合いが違って見えることもあるため、実際の色と差が出ないように注意しましょう。
間接照明
ブース内に間接照明を用いると、居心地の良い空間を演出できます。
居心地の良さは来場者の滞在時間に繋がります。
また、滞留時間が長くなることで、商品への興味や理解が深まるため、購入や契約につながりやすくなります。
ブース内の清潔感を保つ
ブース内が清潔であることは基本です。
どんなに魅力的な商品やサービスを提供していても、物が乱雑に置かれていたり、冊子が散らかっていたりするようなブースだと、客足は遠のいてしまいます。
商品や企業に対する信頼度にも関わってくるため、ブース内の清潔感を保つことは重要なポイントです。
ゴミや汚れの清掃を徹底するのはもちろん、シンプルなディスプレイを意識してブース内の混雑感を軽減させます。
カタログや冊子などはカタログスタンドを用いて整理したり、ノベルティや配布物の在庫などは展示台やカウンターの内側にスペースを作ったりして「見せない工夫」をします。
どの来場者にも気持ちよく感じてもらえるよう、常に整理・整頓を行っておくことはとても大切です。
5.展示会ブース装飾|デザイン事例5選
ここからは、実際に展示会で施工された企業のブースを見ていきます。
使用している装飾アイテムやデザインの効果を中心に、詳しく解説します。
株式会社エクセディ
展示会 |
TOKYO AUTO SALON 2024 |
会場 |
幕張メッセ |
広さ |
90㎡ |
クライアント出展目的 |
|
エクセディが出展している製品を使用したラリーカーが2台展示されており、来場者にインパクトを与えるブースです。
ブルーのネオンサインで目立たせた社名は遠くからでもブースの存在が認識できると同時に、企業のイメージカラーとしても印象が残ります。
等身大パネルはアイキャッチになるため、集客効果が期待できます。
また、フォトスポットになる可能性もあり、SNSでの拡散など会場の外へのアピールにもつながります。
パレットクラウド株式会社
展示会 |
賃貸住宅フェア2023 |
会場 |
東京ビッグサイト |
広さ |
18㎡ |
クライアント出展目的 |
|
入居者向けアプリの訴求を目的とした、パレットクラウドのブースです。
アプリを想起させるスマートフォン型のモニターはアイキャッチにもなり、来場者の興味を引く効果があります。
大きく配置されたグラフィックは、外枠と照明の相乗効果で存在感が強調されています。
余分なものがないシンプルなブース装飾は、出展商品であるアプリの特徴でもある「業務の効率化」や「管理能力」のアピールにもつながります。
大阪ガスケミカル株式会社
展示会 |
第11回 化粧品産業技術展 CITE JAPAN 2023 |
会場 |
パシフィコ横浜 |
広さ |
18㎡ |
クライアント出展目的 |
|
展示会のテーマに合わせ、化粧品店を想起するようなデザインのブースに仕上げられています。
白を基調としており、清潔感と品格を感じるブースです。
視認性を高める大型バルーンには出展内容である「OVEIL」と「OHAROS」を記載し、訴求力アップも図っています。
繊細さと美しさを感じるフォントで、展示会のテーマや出展内容ともマッチしています。
入口を囲うグリーンのガーランドは、アクセントになると同時に、出展する化粧品原料が天然由来であることを強調する重要なポイントです。
株式会社ザ・コスメディキュア
展示会 |
第14回 COSME Week 東京 |
会場 |
東京ビッグサイト |
広さ |
27㎡ |
クライアント出展目的 |
|
カラフルで明るい背景は、注目を集めることはもちろん、ターゲットにマッチした色合いで好印象を得ることと、商品イメージを的確に伝えるという役割を果たしています。
ブースを印象付けるスポットライトの他に、背景と壁の間にも照明を設置しており、柔らかさと華やかさが演出されています。
それぞれのカラーが映えるように、ブース全体は白を基調としています。
文字のフォントや泡をモチーフとした背景のデザインは商品とマッチしているため、より強く印象に残ります。
株式会社リージョナルクリエーション長崎
展示会 |
LIVeNT2023(ライベント) |
会場 |
東京ビッグサイト |
広さ |
36㎡ |
クライアント出展目的 |
|
スタジアムを中心とした街づくりプロジェクトを紹介するリージョナルクリエーション長崎のブースです。
トラスを見せるブース設計を行い、スタジアムを想起させるデザインになっています。
写真中央の通路近くに展示されているものはプロジェクトの模型です。
模型はアイキャッチ効果があり、来場者に「詳細を見たい」と思わせる役割もあります。
イラストなどの平面的な資料と比べると具体的にイメージしやすいため、出展内容の理解を深める効果も期待できるでしょう。
>>その他のブース装飾事例はこちら
6.まとめ
この記事では、展示会ブース制作における装飾アイテムの種類や効果、装飾のポイントなどについて解説しました。
展示会ブースは企業やブランドの顔になります。
できるだけ自社のターゲットと多くの接点をもつためには、来場者の視点に立って、ブース装飾やデザインを考える必要があります。
KBIでは、展示ブースが自社と顧客をつなぐ架け橋となるよう、ブースデザインから細かな装飾までサポートしております。まずはお気軽にご相談ください。
