
コラム
ホームページのリニューアル費用の相場は?内訳も解説
ホームページを運営していると「情報が古くなってきた」「今の社風に合わせてデザインを刷新したい」などの理由で、リニューアルを検討することがあるでしょう。
しかし普段ホームページのリニューアルをする機会がないため費用の相場がわからないケースもしばしば。
ホームページのリニューアル費用は種類・修正箇所・ボリュームなどによって大きく変わり、さらに依頼する制作会社によってクオリティも大きく異なります。安物買いの銭失いにならないように依頼先を決めたいところです。この記事を読んで、適切なホームページリニューアルの相場を把握しましょう。
KBIのホームぺージ制作費用はサービス資料にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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CONTENTS
1.【種類別】ホームページのリニューアル費用の相場
シンプルなサイトなら40万円~、リニューアルするページ数・オリジナルのデザイン・追加機能が増えてくると100万円~、規模によっては数百万円以上が相場です。自社のサイトの規模やリニューアルしたい部分により費用は大幅に変わります。
リニューアル費用の相場を知ることで予算も組みやすく、提案された費用の適正額の判断や、正しい価格交渉も可能になります。
コーポレートサイトのリニューアル費用の相場
平均的なコーポレート(企業)サイトのリニューアル費用相場は40万円~200万円です。
小規模な更新なら10万円から50万円。デザインの大幅変更やシステムの更新までを行うと50万円~となります。
ECサイトのリニューアル費用の相場
ECサイト(通販サイト)のリニューアル費用は幅が広く、10万円~数千万円です。顧客の購買意欲を高めるデザイン制作はもちろん、商品カゴ・受注・在庫管理・配送などのシステムの調整が加わるため料金の幅も広くなります。
プログラムの中身が公開されているオープンソース型のECシステムを利用して導入するケースでは相場が数百万円になります。
※オープンソース型とは、誰でも無料でECサイトを構築できるシステムのこと。ECサイトを構築するために必要なソースコードが公開されているので、デザイン等を自らカスタマイズしながら、サイト制作ができる。
もし徹底的にこだわり抜いて1からECサイトのシステムを開発すると、大規模なECサイトであれば数千万円の開発費がかかるケースも。
人材採用サイトのリニューアル費用の相場
シンプルに会社概要と求人情報を載せるだけの相場は10万円程度です。
ある程度ページ数のある採用サイトの相場は40万円~200万円を超えるケースも。
以下のように、どこまでの機能・クオリティを目指すかにより費用は変動します。
- プロのカメラマンによる撮影
- 制作会社が社員の1日に密着
- 動画や動きのあるコンテンツを使用
- エントリーシートの送信機能
- Web上で事前能力テストを実施
サービスサイトのリニューアル費用の相場
サービスサイトのリニューアル費用相場は、コーポレートサイトと同じく40万円~200万円ぐらいが相場です。
自社商材を紹介するための写真やテキストを自社で用意すれば、費用を抑えてリニューアルできます。
逆に、制作会社に素材や原稿などを用意してもらうと、その分費用がかかります。サービスサイトに限らずですが、現状のサイトに使用している素材の中でそのまま活用できそうな素材がないか確認しましょう。
2.ホームページのリニューアルにかかる費用の内訳
▼P10ページ前後のサイトの場合
項目 | 相場 |
ディレクション費 | リニューアル総額の10%~30%
もしくは稼働日数×4万円~6万円 |
サイト設計費 | 20万円前後 |
デザイン費 | 15万円~30万円 |
コーディング費 | 15万円~30万円 |
動作確認、バグ修正費 | 10万円前後 |
(コンテンツ制作費) | (コンテンツ内容/量によって変動) |
サイト運用・管理費 | 月額5,000円~5万円 |
※パソコンに対応したページのみの金額です。
※レスポンシブ対応としてスマホ版も追加で作成する場合はデザイン費、コーディング費が半額程度で上乗せとなります。
ディレクション費
リニューアル費用総額の10%~30%、もしくはディレクターの稼働日数×4万円~6万円前後が相場です。
ディレクターの仕事は制作会社と依頼会社間のコミュニケーションやスケジュール調整。ホームページのリニューアルにかかわるデザイナー、システムエンジニア、ライター、カメラマンなど、各メンバーが円滑に作業できるようにトータルサポートします。
- サイト設計、デザイン、プログラミングなど全体の調整
- 各担当者に必要な工数や機材の把握と手配、スケジュール調整
- 担当者間の認識のすり合わせ
- 依頼主の抽象的な望みを具体化し、正しく反映されているかのチェック
- サイト全体のイメージ、表記、デザインのチェック
サイト設計費
サイト設計費の相場は20万円〜。おおまかな作業内容は決まっているため相場の幅は小さめです。
小規模なリニューアルではサイト設計が不要になるケースもあります。
【サイト設計のメリット】
- トップページからの導線を明確にできる
- ページの遷移前後で矛盾が生じないサイトを作れる
- 全体の工数と必要な素材を把握しスケジュール調整に生かせる
- 確認漏れを予防し、追加費用や作業遅れなくリニューアルを進められる
- リニューアルにかかる各コスト(時間、費用、人材)を見直すことができる
- SEO(検索エンジン最適化)による検索上位表示が期待できる
Googleの検索エンジンでは全世界で年間2兆回以上も検索されており、企業やサービスを知るきっかけになっています。検索で自社ホームページを見つけてもらうためにも、コストをかけてプロに設計してもらう価値があるでしょう。
デザイン費
デザイン費の相場は15万円~30万円です。とはいえ金額の幅が広い部分なので、大規模なサイトのリニューアルでは100万円を超えることもあります。
【1ページあたりのデザイン費用の相場】
- トップページ:5〜13万円
- 下層ページ:2〜7万円
- 派生ページ:1〜5万円
レスポンシブ対応のスマホ版を作成する場合は、PC用サイトの見積もり総額の50〜100%が相場です。
近年では先進的なデザインの企業サイトが増えてきました。就活メディア人事ZINEが行った”どのような企業に魅力を感じるか”というアンケートによると、1位は「社内の雰囲気がよい」という結果に。ホームページにおいて、社風や会社の雰囲気を伝える”デザイン”は非常に重要なポイントです。
コーディング費
プログラミング工程の一部であるコーディング費の相場は15万円~30万円です。ページの仕様や長さで費用は変わり、1ページあたりのコーディング費用は8,000〜50,000円ほどです。
プログラミングが実行・デバッグ・テストまで行うのに対しコーディングは単純にプログラムコードを書くことのみを指します。
専門知識が必要となりHTML、CSS、JavaScript、PHPといった専門スキルを持つ人材を確保するため、それなりのコストがかかります。
レスポンシブ対応をするとスマートフォン、タブレットの画面で正しく表示されます。サイトによってはスマートフォンのみでWeb閲覧するユーザーも多いため、レスポンシブ対応は必須と言えるでしょう。
動作確認、バグ修正費
テスト・修正は10万円前後が相場になります。コーディング費に含んでいる場合もあれば、料金の内訳を明確にするためにコーディングとは別に動作確認、バグ修正費として計上されるケースもあります。
所要期間はピンキリで、1日で終わることもあれば数日かかるケースもあります。長期化の原因としては、1つのバグ修正が他の箇所に悪影響を与えたり、単体ではうまくいっていた動作が結合テストでエラーになったりすることが挙げられます。
さらにはテスト環境の少ないアクセスでは問題なくても、本番の多種多様なブラウザ(Chrome・Edge・Firefoxなど)やOS(Windows・macOS・Android・iOSなど)で多くのアクセスが集中すると想定外の動作をしたり負荷に耐えきれずエラーになることもあります。
動作確認、バグ修正費が固定・変動どちらなのかを事前に確認しておくと安心です。
コンテンツ制作費
今あるホームページのテキストや素材などを活用しつつ、社内で準備できる場合は費用はかかりません。
特にテキストに関しては社内で準備するケースが多いですが、社内での対応が難しい場合は制作会社やライターに依頼しましょう。
文字単価は0.1円~10円とピンキリですが、平均で1文字3円前後となります。
テキスト同様、写真や動画などの素材を準備もしくは撮影してもらう場合も追加費用になります。
外注する場合は、過去に作成された記事やコンテンツを事前に確認し、費用に見合うクオリティかチェックしておくと安心です。
サイト運用・管理費
月額5,000円~5万円が相場になります。
社内SEやITに慣れた社員の有無に応じて外注するかを決めましょう。
【主な管理内容】
- ドメイン(アドレス名)の契約更新
- サーバーの契約更新
- コンテンツの更新
- CMS(コンテンツ管理システム)のバージョンアップ
- レポーティング(アクセス解析)
- コンサルティング
- 障害対応
3.ホームページのリニューアルの流れ
課題を把握し、目的を決める
まずはどのようなホームページにしたいのか、ゴールを明確にします。
ゴールが複数ある場合は優先順位をつけておくと打ち合わせがスムーズに進みます。
- デザインを刷新したい
- ブランディングを強化したい
- SEOで集客を強化したい
- 新たな機能を追加したい
- 競合他社に負けないサイトにしたい
- 問い合わせを増やしたい
- 知名度を高めたい
- 優秀な人材を確保したい
- サイトの情報を整理したい
- スマホやタブレットでの表示に対応したい など
制作会社へ見積を依頼し外注先を決める
おおまかな相場を知るために複数の会社に相見積もりしますが、あまり多すぎても決断が難しくなるため3社ほどを目安に問い合わせましょう。
ホームページリニューアル業者の選び方
- 歴史が長く過去の実績が確認できる
- Webサイトのデザインが見やすい
- 大手企業との取引実績がある
- 制作だけでなく、運用などのアフターフォローをしてくれる
- ディレクターの人柄がよく、やり取りしやすい
- 自社の要望をきちんとくみ取り、適切な提案をしてくれる
ディレクターとの相性は大切です。本音が言いやすく要望を聞き出してくれたり、わかりやすいサンプルを提示してくれたりする人であれば、より打ち合わせがしやすくなります。
ホームページの制作、納品、検収
まずはサイトの構成を見直します。サイトの「どこ」に「なに」を置くかを決める作業です。
つぎにサイトのイメージを決めます。他社のサイトをサンプルとして提示してもよいでしょう。
制作会社によっては、現状のホームページの課題を分析した上で、構成やイメージを提案してくれるでしょう。
また、自社で画像や原稿などの素材を用意できそうなら集めておきましょう。社内で用意できない場合は制作会社に依頼することもできます。
構成とイメージ、必要な素材がそろったら業者がリニューアルに着手してくれます。こまめに報告・連絡・相談できるディレクターだと認識のズレがなくなり、修正回数も少なくて済むでしょう。
デザインからコーディングまで一通り完成したら納品です。念のためテスト報告書をもらっておくと安心です。
チェックすべきポイント
- 多種多様なOS(Windows・macOS・Android・iOS)で動作確認しているか
- 複数の環境(ブラウザ・バージョン・スマートフォン・タブレット)で正しく表示されているか
- アクセスが集中しても負荷に耐えられるテストをしているか
- お問い合わせフォームや買い物かごなどの機能やシステムは正しく動作するか
- 誤った操作(半角と全角の入力ミス。入力モレ。文字数オーバー等)をしたときの対処はされているか
ホームページの運用
ホームページをリニューアルしたら分析を行います。
高性能で幅広く使われているアクセス解析ツールはGoogleアナリティクスです。
▼解析項目の例
項目名 | 意味 |
地域 | アクセス元の国や市区町村 |
トラフィック | どこからサイトにアクセスされたか
SEOや広告の効果はあらわれているか |
コンバージョン(成約率) | 資料請求や商品購入などの目的達成率 |
ユーザー属性 | 年齢・性別 |
インタレスト | 読者の興味・関心・購買意欲 |
行動フロー | 最短ルートでたどり着けているか
開いてほしいページが開かれているか |
離脱ページ・離脱率 | ページをみにきて離脱した人の割合
どのページが離脱に繋がっているのか |
ページビュー(PV) | ページが開かれた回数
人気/不人気ページの発見 |
>>参考記事:【初心者向け】アクセス解析の始め方!解析のポイントやおすすめツールを紹介
4.ホームページのリニューアルに失敗しないポイント
リニューアルの目的を明確にする
目的を明確にすることでリニューアル効果が得られます。ゴールが曖昧すぎたり欲張りすぎたりすると結局なにがしたかったのかわからないリニューアルになってしまいます。
効果的なリニューアルをするために「なぜ?」を問い続けましょう。
【例】デザインをカッコよくしたい(なぜ?)
→ 若年層にも見てもらえるのサイトにしたい(なぜ?)
→ 新卒採用を強化するため、応募数を増やしたい
変更箇所、アップデート内容を明確にする
「どこ」の「なに」を「どのように」リニューアルするのか明確にすることで打ち合わせから納品までプロジェクトがスムーズに進みます。
必要がないところまでリニューアルすると、膨大な料金と時間がかかってしまいます。時には納期に追われて全体のクオリティが下がってしまうケースも。すべてのリニューアルに期待通りの効果が得られるとは限りませんから、少しずつ分析+改善を繰り返すのも1つの手法です。
不便な箇所やユーザーに見てほしい部分などを事前に洗い出し、優先順位を意識してリニューアルを進めましょう。
適切なタイミングでリニューアルする
リニューアルに最適な時期は業界や会社によって異なりますが、リニューアルに最適なタイミングはある程度決まっています。
- サイトのデザインや機能が古くなったとき(3~4年)
- セキュリティ対策が不十分なとき
- 情報が増えてサイトの構造が複雑になったとき
- アクセス数や売上が低迷しているとき
- ブランドイメージや製品リニューアルするとき
- 新製品(ブランド)が発売されるとき など
中でも、新製品やサービスの提供と同時にリニューアルをすることでインパクトを最大限にアピールできます。サイトのリニューアルはブランドイメージを変える大きな機会になりますので、新サービス提供の予定がある場合はこのチャンスを上手く活用しましょう。
安さだけで制作会社を選ばない
経営をする上でコストダウンはとても重要な部分ですが「安物買いの銭失い」は避けたいところです。
【相場と比較して極端に安い制作会社のリスク】
- クオリティで勝負できないから料金を安くしている
- 人材や機材にお金をかけていない
- 融通がきかない
- 実績がほとんどない
家のリフォームと同じで相場より安く値切ってしまうとクオリティが下がってしまい結局後悔することが多いです。相見積もりの平均に近い料金で依頼すれば高いコストパフォーマンスでサイトをリニューアルできるでしょう。
サーバーなどを正しく引き継ぐ
単純に今ある画像や文章の差し替えや追加のみでしたら引継ぎは不要ですが、次のケースについては正しい引継ぎが必要になります。
ケース | チェック項目 |
ドメイン(アドレス)を変えた |
|
■サイトの表示を高速・安定化するためにサーバーの容量やプランを変更した
■サーバーの動作環境、PHP(プログラミング言語)、CMS(コンテンツ管理システム)などをバージョンアップした |
|
Googleアナリティクス(アクセス解析ツール)を使用している | リニューアルしたサイトのアクセス解析が正しく行わているか |
5.まとめ
ホームページのリニューアルにかかる費用は、リニューアルの規模によって大きく異なります。リニューアルの目的を明確にしたうえで、予算内で求める成果を出すためにどうリニューアルするべきか、制作会社と相談しながら進めていきましょう。
ホームページのリニューアルは制作会社選びが重要です。ベストなリニューアル効果が得られるよう、提案内容・見積を比較して自社に合った会社を選びましょう。
KBIでは、サイト制作・リニューアルのプランのご提案とお見積りは無料ですのでお気軽にご相談ください!