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エンゲージメント向上でコールセンターの離職率を下げる具体的対策

2024/08/15

コールセンター業界では、高い離職率が深刻な課題となっています。人材の確保が難しい状況下で、「従業員の定着率を向上させる取り組み」の重要性がますます高まっています。本記事では、コールセンターでの離職の原因とその改善策についてご解説 します。

・コールセンターの離職の要因
・エンゲージメント向上における効果的な施策
・関西ビジネスインフォメーション(KBI)で働くオペレーターの声

「コールセンター白書2023 」(株式会社リックテレコム 2023年11月刊行)の統計によりますと、年間で離職率「10%以下」の企業は26%、離職率「11~30%」の企業は24%と報告されています。つまり半数近くのコールセンターが、採用したスタッフの3割が1年以内で離職すると答えている状況です。それでは、なぜコールセンターの離職率は高いのでしょうか?一般的に言われている離職の原因をいくつか挙げてみたいと思います。

  • クレーム対応にストレスを感じてしまう
  • 研修が不足していて、分からないことが多い
  • 覚えるべき用語や機器操作が多い
  • 周囲もあわただしく、人間関係が構築しにくい
  • ノルマや目標がプレッシャーになっている
  • 上司のサポートが足りない

オペレーターが離職する理由には、家庭の事情や健康問題など、やむを得ないものもあります。そのような場合は仕方のないことですが、こういった理由以外での離職を防ぐためには、定期的な上司との面談やチームとのコミュニケーションを重視し、オペレーターが成長し、心地よさを感じられる職場環境を整える必要があります。これにより、チームのエンゲージメントを高めることができます。そこでチームのエンゲージメント向上に効果的なポイントを3つ紹介します。

①信頼関係の構築

オペレーターが「自分を理解されている」と感じ、集中して仕事に取り組むためには、上司がひとり一人の特性を理解し、その強みを活かせる仕事や適切な目標を与えることが必要です。そうすることで、オペレーターはチームからの期待を明確に理解し、モチベーションを高めて業務に取り組むことができます。KBIコールセンターでは、コミュニケーションを通じて信頼関係を構築するため、定期的に上司とオペレーターの面談を行い、仕事での不安や課題を聞き出し、適切なアドバイスを行っています。

②目配りを感じさせる環境づくり

コールセンターの仕事は、多くのクレーム対応やお客様との対話があり、一言一句に気を配る必要があります。そのため、精神的なストレスが蓄積しやすいです。チーム全体で励まし合いや声掛けを行う余裕がなくなると、悪循環が生まれてしまいます。忙しい状況でも、笑顔で「お疲れ様です」と声を掛け合ったり、新人メンバーに対して「手助けできることはありますか?」とシンプルなコミュニケーションを頻繁に行ったりすることが重要です。これにより、チーム全体の雰囲気を良くし、メンバー同士のサポートを促すことができます。KBIコールセンターでも、ひとり一人がモチベーション高く、楽しく業務に臨めるよう、チーム内でのコミュニケーションを大切にしています。

③チームで学ぶ

オペレーターの育成時、個別にコールセンター向けの応対研修やコミュニケーション研修を行うことがありますが、得た知識を実務環境で活かすのが難しい場合があります。このような問題を解決するためには、チーム全体で学び合うことが重要です。チームのレベルに合わせて、オペレーター同士が相互理解を深めながら、実際の現場で学んだ知識をどのように活用すれば良いのかを話し合いましょう。また、チームで考えた新しいルールや習慣を導入することも効果的です。これにより、チーム全体の品質向上と一体感が得られます。KBIコールセンターでは、頻繁にチーム内でテーマに沿った研修が行われています。そこで得た学びや気づきを共有し、成功体験を共有することで、チーム全体のスキルアップにつなげています。
では、実際のオペレーターの声をいくつか紹介し、具体的な取り組みがどのように効果を発揮しているのかをお伝えします。

★2024年入社のAさん

「最初は覚えることが多く、くじけそうにもなりましたが、上司が定期的に面談をしてくれて、私の気持ちを汲み取り、親身に適切なアドバイスをくれました。そのおかげで少しずつ自信がつき、クレーム対応も上手にできるようになりました。」

2023年入社のBさん

「働く上で一番大事にしたいと考えているのは人間関係です。多少仕事が大変でも、人間関係が良い職場だと、いろんな場面で心が救われて、リフレッシュにもなると思います。ここの職場は、本当に人間関係がとても良く、長く仕事を続けたいと考えています。」

2020年入社のCさん

「適宜チームミーティングで成功事例や失敗事例を共有することで、新しい発見や学びがあります。また、若手のオペレーターとも交流できるので、チームの一体感が強まり、仕事が楽しくなりました。」

2019年入社のDさん

「相談しやすい雰囲気があります。小さな質問だとしても、親身に腰を据えて聞いてもらっているので、本当に助かっています。どんなに忙しい状況であっても、笑顔で挨拶しあえる職場環境なので、心から働きやすいと感じております。」

 KBIコールセンターでは、新入社員の離職率を低下させるための取り組みとして、入社1年以内の新人社員に定期的にアンケートを実施しています。このアンケートは、他事業部である人事総務部門が実施しており、回答しやすい形式で行われています。そのため、社員の皆さんが本音で意見を述べることができ、その意見をもとに業務改善に取り組んでいます。
オペレーターのエンゲージメントを高めることは、定着率を上げ、離職を防ぐことに直結するのはもちろん、社内の生産性を高め、業績の向上にもつながります。本記事の取り組みを参考にしながら、自社に必要な施策を検討してみてはいかがでしょうか?


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