
コラム
製造業のホームページの必要性と制作のポイント、成功事例をご紹介
多くの人がインターネットにて情報を収集している昨今では、企業がホームページを活用する重要性は高くなりつつあります。このように聞くと、「それってBtoC企業に限った話で、BtoBの製造業には関係ないのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、一般消費者を顧客とするBtoC企業だけでなく、企業を顧客とするBtoBの製造業もホームページを活用することは大切です。
なぜなら、企業担当者は企業ホームページで商品・サービスを確認して、興味があれば問い合わせしたり、購入を検討したりすることもあるからです。
この記事では、製造業におけるホームページの必要性や、コンテンツで押さえておきたいポイント、ホームページを活用した成功事例等について紹介していきます。
CONTENTS
1.製造業におけるホームページの必要性
冒頭でも製造業におけるホームページの必要性について簡単に触れましたが、ここからはより詳細に解説していきます。
認知度・信頼度を上げる
ホームページがあることで、顧客の認知度・信頼度を上げることができます。
例えば、あなたがある企業の商品・サービスに興味を持ったとします。その企業についてインターネット検索したところ、企業情報が何も出てこなかったらどうでしょうか。何も企業情報が出てこないとその企業へ不信感を抱いたり、結局他の企業に発注したりするかもしれませんよね。
また、今は口コミ社会です。「この企業はネットで情報が出てこないから、何だか怪しい」というよくない口コミが広がってしまう可能性だってあるのです。
そのため、顧客から認知・信頼されるためにも、ホームページが必要ということです。
新規顧客の獲得
ホームページを活用すると、「常に顧客へアプローチすることができる」状態を作ることができます。
訪問営業では、時間や場所に制限があります。明朝や夜分遅くに訪問営業するのは常識的に難しいですし、北海道の顧客を訪問してからすぐに沖縄の顧客を訪問したりするのは物理的にできません。
しかし、自社ホームページがあれば、顧客は「いつでも」「どこからでも」知りたい情報を調べることが可能です。そのため、訪問営業と比較すると、ホームページがあることで、より多くの顧客に自社について知ってもらえる機会があるということです。その結果、多くの新規顧客の獲得が期待できます。
新規受注サイクルの短縮
訪問営業にてアプローチした顧客は、「自社の商品にまだ興味を持っていない」ことが多いです。顧客に興味を持ってもらう段階から始まりますので、自社の商品について詳しく説明することが大切です。
そのため、訪問営業では受注までにかかる時間が比較的長くなる傾向があります。これは訪問営業に限らず、展示会などで獲得した顧客にも多いでしょう。
一方で、自社ホームページ確認後に問い合わせいただいた顧客は、「すでに自社の商品に興味を持っている」ことが多いです。よって、訪問営業と比較すると受注までにかかる時間は短くなります。ホームページがあるおかげで、受注までの時間を短くすることができるということです。
顧客 | 受注までの時間 | 特徴 |
訪問営業した顧客 | 長い | 顧客は、自社の商品にまだ興味を持っていない |
ホームページから問い合わせしてきた顧客 | 短い | 顧客は、すでに自社の商品に興味を持っている |
既存顧客へのフォロー
ホームページは、新規顧客獲得のためだけでなく既存顧客との関係性構築のためにも役立ちます。
例えば、自社の営業時間・新商品・社員情報などについてホームページにて発信することで、既存顧客との円滑なコミュニケーションや信頼獲得などにつながる可能性があります。
人材採用の強化
ホームページがあると、人材獲得にも繋がります。多くの製造業企業での人材不足が社会問題となりつつある昨今では、人材獲得に向けた取り組みが大切です。
ホームページ情報から自社に興味を持ち、自社の採用選考に申し込んでもらえる可能性があります。ホームページから興味を持ってもらうためには、仕事内容・競合他社との違い・社員紹介などを充実させましょう。
特に、BtoB企業では、業界以外の知名度が低い場合もあります。ホームページにて自社で働くことに少しでも興味を持ってもらうために、社員のやりがいや1日スケジュールなどの具体的な働き方についての情報も掲載しておきましょう。
2.製造業のホームページのデザインのポイント
製造業におけるホームページの必要性がわかったところで、ここからはデザインについて確認していきましょう。
ホームページのデザインは、「参考書を何冊か読むとマスターできる」というものではありません。ホームページのデザインについて勉強する専門学校があるほど専門性が高く、奥が深いのです。
そのため、ここでは製造業のホームページ担当者が特に押さえておきたいデザインポイントを3つに厳選して紹介していきます!
最も伝えたいことを強調する
ホームページでは、最も伝えたいことを強調しましょう。「自社について伝えたいことはたくさんあるから、すべて強調しよう」と考える方がいますが、その考え方はよくありません。
なぜなら、ユーザーがキャッチできる情報には限界があるからです。
また、強調箇所がたくさんあると読者は「どれが大切な情報なのか分からない…」と混乱してしまいます。自社の伝えたい情報がたくさんあることは分かりますが、最も伝えたいことを1〜3個くらいに厳選して伝えていきましょう。
見た目より「わかりやすさ」「情報の探しやすさ」を重視する
「見た目がお洒落なホームページにしたい」「今どきのホームページにしたい」と考える方は多いです。
しかし一番大切なのは、見た目よりも顧客が求めている【情報を探しやすいホームページ】にすること。なぜなら、求めている情報まですぐに辿り着けないホームページだと、離脱してしまう可能性が高いからです。
あなたもインターネットで何かのホームページを見ている時に、どこにどの情報が掲載されているか分かりにくいと離脱したことがあるのではないでしょうか。そうならないように、ユーザにとって分かりやすい構成・デザインになっているかを重視してホームページを作成しましょう。
「問い合わせ」や「資料請求」をわかりやすい位置に設置する
製造業のホームページで大切なのは、顧客に次の行動に移してもらうことです。
例えば、自社に問い合わせしてもらうことや、資料請求してもらうことなど。
そのため、ホームページでは問い合わせフォームや資料請求フォームをわかりやすい位置に設置するようにしましょう。具体的には、ホームページの一番上に問い合わせフォームを表示させたり、ボタンの文字や色を目立たせるといいかもしれません。
また、どのページからもすぐにアクションしてもらえるように、問合せまでの導線を確認しておきましょう。
3.製造業のホームページに必要なコンテンツ
製造業のホームページにおけるデザインについて紹介してきましたが、コンテンツについても気になりますよね。ここでは、ホームページに必要なコンテンツを解説していきますので、参考にしてみてください。
会社概要
ホームページでは、会社概要について必ず掲載しておきましょう。会社概要が掲載されていないホームページだと、「この会社、本当に存在するのかな」と不信に思われるリスクが生じます。
会社概要ページでは、会社名・所在地・電話番号だけでなく、事業内容・売上・取引先数・企業理念(経営理念)・会社の沿革なども掲載するといいでしょう。
技術や強み、こだわり
昨今、製造業の企業は多く存在しています。どの企業に発注するのがベストなのか、悩む顧客は多いです。
そのため、ホームページでは自社の技術や強みを掲載して、顧客に競合他社との違いをアピールすることが大切です。どの企業も共通して持っている技術を自社の強みとして述べるのではなく、自社だけの技術・特徴・強みを述べましょう。
設備や特許技術について
あなたの会社は、特許技術を保有していますか?
もし答えがYesであれば、ホームページで特許技術について触れておきましょう。加えて、自社の設備についても掲載することが大切です。
ホームページを見ている潜在顧客には、業界知識が豊富な方も多いです。設備や特許技術を確認し、問い合わせするか決めるユーザーもいます。そのため、自社の設備や特許技術については詳細に掲載しておきましょう。
取り扱っている商品や導入事例の紹介
自社の商品や事例についても、掲載しておきましょう。「自社はこの業種に属しているから、顧客はどんな商品があるか理解してくれるだろう」と思い込んで、詳しく商品を掲載していないホームページも見受けられます。
しかし、顧客の知識レベルは様々です。商品を理解している顧客もいますが、説明が少ないと理解できない顧客もいるでしょう。そのため、自社商品は、詳しく掲載しましょう。
加えて、顧客の口コミや導入事例も大切なコンテンツです。導入事例のおかげで、自社商品に興味がある見込み顧客からの信頼性獲得も期待できるでしょう。
問い合わせ・資料請求フォーム
ホームページでの目的の1つが新規顧客の獲得です。顧客が問い合わせや資料請求ができるように、連絡先やフォームは必ず掲載してください。
フォームを作成する際に一般的に必要な項目は以下の通りです。
- 名前
- 会社名
- 連絡先(アドレス、電話番号)
- 問合せ内容
- その他(問合せ対応に必要な項目)
ポイントとしてはフォームでの離脱を減らすために、できるだけ項目を減らしてシンプルな内容にしておくこと。また、入力が必須ではないけどヒアリングしたい項目は「任意」とし、「必須」にしないことをおすすめします。
最新情報
あなたが何かホームページを見たときに、「あれ、全然更新されていない。このホームページは管理されていないのかな?」と不安に思ったことはありませんか?
顧客にそのような不安を抱かせないために、ホームページでは定期的に最新情報を更新することが大切です。
最新情報には、新商品・導入事例・社内ニュース・休業日・新入社員などの紹介があります。どうしても最新情報に掲載するものがなければ、社員インタビューを掲載するのも有用です。自社商品や技術への想いやこだわりを紹介することで、親近感や信頼感に繋げることができるでしょう。
4.製造業のホームページで取り入れたいコンテンツ
製造業ホームページに必要な基本的なコンテンツは紹介してきましたが、ここからはプラスで取り入れたいコンテンツをご紹介します。
動画コンテンツの活用
動画コンテンツをホームページに入れることで、ホームページに動きが生じますので顧客を飽きさせないことが期待できます。さらに、製造業特有の技術や機械についても、動画を活用することで、文章や写真だけでは伝わり切らない情報を分かりやすく伝えることができます。
動画には製造している商品・サービスの紹介、さらに製品づくりの想いを語る社員インタビューなどが効果的です。
製品カタログのデジタル化
ホームページには、デジタルの製品カタログを掲載するようにしましょう。
デジタルへの変更は案外簡単です。製品カタログを紙で発行する際には、印刷会社からPDFデータをもらっているはずです。PDFデータがなければ、印刷会社にお願いするともらえます。そのPDFデータの製品カタログを、ホームページに掲載するだけです。
顧客からすると、自社に製品カタログの発送を依頼するよりもデジタルで確認する方がハードルが低いですよね。そのため、多くの顧客に製品カタログを読んでもらえることが期待できます。
セミナーや展示会出展情報を掲載
ホームページには、セミナーや展示会出展情報を掲載しておきましょう。ホームページを見ている顧客は、少なからず自社に興味・関心を持っています。そんな顧客へセミナー・展示会出展情報を告知できれば、集客に効果的でしょう。
逆に、セミナー・展示会出展情報を掲載しないと、顧客に告知できるせっかくの機会を逃すことになります。ホームページには、セミナー・展示会出展情報を分かりやすいように掲載しましょう。
5.製造業のホームページの成功事例
株式会社岐阜多田精機
金型の専業メーカーである株式会社岐阜多田精機様のホームページを紹介します。
株式会社岐阜多田精機様のホームページでは、企業イメージに繋がるように実際の製造現場動画が掲載されています。動画をTOPに掲載することで、サイトを訪れたユーザーが、どんなことをしている会社なのかイメージがわきやすい仕様になっていますね。
また、各詳細ページの上部には「会社案内」「技術紹介」「採用情報」「問い合わせ」などのボタンが設置されています。シンプルな構成で情報が探しやすいホームページの成功事例だといえるでしょう。
株式会社タチエス
次に、自動車用座席を製造している株式会社タチエス様のホームページを紹介します。
株式会社会社タチエス様のホームページでは、製品技術力を
「安全技術」「デザイン」「TACHI-S Skills Contest」 の3点に分けて訴求しています。
製品技術力をアピールしようとすると、アピールするポイントを6点・7点等とどんどん増やしてしまうのはよくあることです。ただし、アピールするポイントを増やしすぎると読者の混乱に繋がりかねません。株式会社タチエス様のように、アピールするポイントは3点くらいに絞っておきましょう。
また、「安全技術」のコンテンツでは安全性を検証する動画を活用することで、どんな実験を行っているのか、誰でも理解しやすい内容になっています。
6.まとめ
この記事では、製造業におけるホームページの必要性、ホームページのデザインやコンテンツで押さえておきたいポイント、ホームページを活用した成功事例等について紹介しました。
自社の認知度を上げるため、また、新規顧客獲得のためにもホームページは有効なツールです。
ただし、ホームページの作成には専門知識が求められます。また、ホームページ公開後の更新・メンテナンス作業においても知識が必要です。ホームページ作成や更新に関する専門知識を培うには時間がかかりますので、制作会社者に相談しながら進めることをおすすめします。
弊社であればいつでもサポートやアドバイスをさせていただきますので、まずはお気軽にお問合せください!