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コラム

BELS(ベルス)とは?他の制度との違いも分かりやすく解説!

2022.11.16update

今回は、最近特にお問い合わせを多数頂いているBELS(ベルス)について、他の類似の制度(住宅性能表示やCASBEE、ZEH、ZEBなど)との違いも含めて、Q&A方式で分かりやすく解説させていただきます。

BELSの概要

 BELS(ベルス)とは?

BELS(ベルス)とは、一言でいうと建物のエネルギー性能を星の数で評価する表示制度です。建築物や住宅の省エネルギー性能について、専門家ではない一般のエンドユーザーでも分かりやすいようにエネルギー消費性能を見える化したものとなっています。

BELSでは、建築物全体に限らず、フロア単位または部分(テナント・室などの部分)単位での評価を実施することも可能です。

BELSはどんな位置づけの制度?

建築物省エネ法に基づいて2016年国交省告示第489号「建築物のエネルギー消費性能の表示に関する指針」に定められた評価制度の一つがBELSです。BELSは第三者評価機関が省エネルギー性能を評価・表示する制度です。特に建築物や住宅の販売、賃貸を行うような場合に、この制度を活用して、省エネルギー性能が国で定める基準以上(★の数)であることをアピールできます。

BELSは何の略称?

以下のように、すべての種類の建築物のエネルギー性能に関する評価(ラベリング)制度を英語にした時の頭文字です。

BELSBuilding-Housing Energy-efficiency Labeling System

建物と住宅のエネルギー性能に関するラベリング制度

BELSは新築?既築?

BELSの評価は、非住宅・住宅の用途を問わず、原則全ての建築物に対して行うことができるとともに、新築・既築の別、建築物全体、あるいは部分であるかを問わず評価を行うことが可能です。表示マークは以下になります。

ラベルの表示例

特に優れた省エネルギー性能をアピール

(一社)住宅性能評価・表示協会より

BELSはどこに申請する?

このBELS制度の事務局を担う一般社団法人住宅性能評価・表示協会に登録された登録住宅性能評価機関に必要書類をそろえて申請します。一般的には、建築確認を申請する窓口で取り扱っている場合が多いようです。

私ども省エネサポーターは、BELSの申請書作成や提出の代行を請けていますので、どんな細かい事でも不明なことがあればお気軽にお声掛けください。

 

BELSの評価

BELSの評価基準は?

BELSは省エネルギー性能を、2つの指標で評価したものを使います。

  • 建築物の外皮性能における指標
  • 建築物で消費される一次エネルギー消費量における指標

平たく言うと、一つ目の「外皮性能」とは外壁や開口部の断熱・遮熱性能を表します。つまり、建物に備え付けられる設備に関係なく、壁や窓、屋根の仕様で決まる指標ということになります。

一方で「一次エネルギー消費量」を用いる二つ目の指標は「BEI」(Building Energy Index)を用います。一次エネルギー消費量の評価ですから、設備機器の性能や仕組みによって大きく評価がかわります。また、このBEI(ビー・イー・アイ)の計算式は以下の通りです。

要するに「設計仕様における一次エネルギー消費量」が、その「建物用途で決められている基準の一次エネルギー消費量」に対してどの程度少ない(多い)割合か?を表しているのが「BEI」です。

の数で定められた「BEI」の基準を一覧でまとめた表を以下に示します。それぞれの値の範囲内で基準適合という事になります。

 

上表のように、建物用途によっての数のBEIがそれぞれ定められています。例えば事務所の場合でBEIが0.85のであれば、2つの評価ということになります。

なお、平成28年4月1日以降に新築された住宅については外皮性能も省エネ基準に適合する必要があります。※1つは、建築物省エネ法の施行の際、現に存する建築物にのみ表示が行えるものです。

BELSの評価方法

BELSには3つの評価方法が定められています。最も精度が高く、かつ入力の手間も多い「標準入力法」、次に主要室のみの入力で計算する「主要室入力法」、最後に最も簡便な「モデル建物法」となります。

モデル建築法に比べ標準入力法では、細かく設計・入力して精度を高くする方が手間のかかる反面、より実際に近い値になるためBEI(計算結果)が小さくなります。

3つの方法とも、国立研究開発法人建築研究所がWEB上に公開している計算支援プログラムを用いて計算するのが一般的です。

星の数による評価の違いは?

先ほどの星の数の表を見て頂くと、星の数による評価(省エネ性能)は建物の用途によって違っており、最高評価の5つの評価は、概ね以下のようになります。

  • 住 宅:5つで一次エネルギー消費量基準1.0に対して2割以上少ない
  • 事務所:5つで一次エネルギー消費量基準1.0に対して4割以上少ない
  • ホテル:5つで一次エネルギー消費量基準1.0に対して3割以上少ない

他の評価制度との違い

住宅性能表示制度との違いは?

住宅性能表示制度はあくまで「住宅」の性能を省エネ性能を含む10分野(内4分野が必須)について評価・表示しますが、BELSは原則全ての建築物に関して、エネルギー性能を評価・表示する制度となっています。

BELS 住宅性能表示
対象建物 原則全ての建築物 住宅のみ
評価対象 エネルギー消費性能 包括的な10分野
評価時期 新築・既築問わず 設計段階or
設計+建設段階
評価機関 第三者評価 第三者評価

 

CASBEE-建築(新築)との違いは?

CASBEE(キャスビー:建築環境総合性能評価システム)は住宅性能表示と同じように、評価対象がエネルギー効率だけでなく、室内の快適性や景観への配慮などまで含めた包括的な環境に関して評価する制度となっています。一方でBELSは、評価対象をエネルギー性能に限定しています。

また、CASBEEは各自治体が自治体独自の特徴を持って自ら基準を定めて、一定規模以上の建築物への申請を義務付けている場合があります。

BELS CASBEE-建築(新築)
対象建物 原則全ての建築物 全ての建築物
評価対象 エネルギー消費性能 包括的な環境性能
評価時期 新築・既築問わず 設計+建設+利用
評価機関 第三者評価 自主評価+第三者評価
ZEB(ゼブ)やZEH(ゼッチ)との関係は?

BELSでは、ZEB(ゼブ:ゼロ・エネルギー・ビル)やZEH(ゼッチ:ゼロ・エネルギー・ハウス)を表示させることが出来ます。「標準入力法」「主要室入力法」「モデル建物法」で計算を行いますが、の基準よりも厳しい基準の適合が必要です。

ZEBとBELS

BELSで評価された「BEI」(Building Energy Index)が一定基準の場合、それぞれ下表のようにZEB、Nearly ZEB、ZEB Ready、ZEB Orientedという4つのZEBについて、再生可能エネルギーによる効果(例:太陽光発電による発電等)を合わせて定められてます。

つまり、BEIが50%以下の場合のみ、ZEBの対象になり、再エネ分を含めて100%の消費エネルギーを賄えるもの(一次エネルギー消費がネットゼロ)をZEB、75%を賄えばNearly ZEB(ニアリー・ゼブ)、それ以外のものをZEB Ready(ゼブ・レディ)と位置付けています。

ZEHとBELS

ZEHにもBELSのようにレベルごとの区分があります。それぞれ「ZEH、Nealy ZEH、ZEH Ready、ゼロエネ相当」「ZEH-M、Nealy ZEH-M、ZEH-M Ready、ZEH-M Oriented」となります。下表のように再エネ分を除いて一次エネルギー消費が20%以上削減され、かつ再生可能エネルギーを含めてネットゼロであることが必要条件です。

また、ZEHの場合にはこのBEIの要件に加えて外皮性能基準(強化外皮基準)も定められており、地域区分ごとに決められた性能以上の外皮性能が必要となります。

 

私どもでは、こうした建物の省エネルギーに関する基礎知識を分かり易く習得できるeラーニングもご提供しております。

この講座では、ZEHの種類、補助金、および一次エネルギー消費量の算定方法など、 ZEHの提案に必要な基礎知識を学ぶことができますので、ご興味のある方は以下のリンクからお申し込みください!



ZEH等住宅の省エネ関係のeラーニング

BELSで評価、表示制度を活用するメリット4つ

その1. 第三者評価なので信頼できる

BELSの申請先は、認定された第三者の評価機関になりますので、その申請内容に一定の「お墨付き」をもらえることになります。

その2. 補助金申請などに活用できる

ZEHやZEBなど国や地方自治体の補助金対象となっていることがありますが、BELSの計算が補助金申請に必要となる場合がほとんどです。

その3. 建物の省エネ性能に特化してアピールできる

これまでご説明したように、BELSは建築物や住宅の省エネ性能を評価して表示するための評価・表示制度です。また、この評価結果は「」(星)の数で評価しますので、受け取ったエンドユーザー側にとっても非常に分かり易い制度となっています。

また、BELSは新築・既築問わずにエネルギー性能を評価するので、これからマンションを販売や賃貸をしようとするデベロッパーや、賃貸オフィスを建設しようとする事業者などにとっては、環境負荷低減ばかりでなく、購入・入居者の光熱費削減効果などへのアピールも可能になります。

その4. 評価が星の数なので分かり易い

BELSの評価は星の数なので、専門家でなくとも分かり易いものになっています。もちろん、この最終的な星の数を算定するためには、事前に複雑な計算が必要なのは言うまでもありません。

 

 

今回はBELSについて改めてQ&A方式でまとめてお伝えしました。

私ども省エネサポーターでは、これまでにもたくさんのBELS計算のお手伝いをさせていただいておりますので、もしBELSの計算などでお困りごとなどございましたら、遠慮なくご連絡いただければと思います。

 

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