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連載SDGs: 企業にとって、目標1「貧困をなくそう」、2「飢餓をゼロに」が重要な意味

一つの世界で、共に生きていくために

17あるSDGsの目標の中で、1「貧困をなくそう」、2「飢餓をゼロに」が冒頭に上がっているのは、国際社会におけるこの2つの課題がいかに重要なのかを表しているようです。
コロナ禍でより鮮明になった国家間の経済的な格差、また政情不安や国際的紛争による難民の増加、異常気象や大規模な自然災害の被害などが、地球規模で続くなか、2030年をめどに「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」と言われても、個人や一企業にとっては壮大すぎて、そうしたことは国連機関や国家間の支援活動などにまかせておけばいいのではという声が聞こえてきそうです。
それでも、すべての人間の営みにおいて、何よりまず人権が尊重されるべきだと考えることは、今や世界のゆるぎない潮流となっています。ですからサプライチェーンのどこかで児童労働や強制労働が行われていることが判明すると、たとえ国際的な大企業であっても、その企業価値が大きく毀損されるような事態にもなりかねないわけです。

未来基準で考え、それぞれの裁量で実行する

SDGsは、同じ地球上の人たちが、人権を侵されず、豊かな暮らしを続けていけるような世界をつくりたい、また、つくるべきだという、いわば未来への理想を目標のかたちにしたものだとも言えそうです。しかも、SDGsは「だれ一人取り残されない」ための目標設定だとされています。

そのSDGsの目標1は「貧困をなくそう」。これは、「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」というものです。
さらに、目標2「飢餓をゼロに」も、より具体的には「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」ことを目標としています。
どちらの目標も、いまの現実とはほど遠い、理想主義だという見方もあるでしょう。

 

同じ問題は日本国内でも深刻さを増している

しかし、貧困や飢餓の課題は決して遠くて知らない国の話ではなく、先進国と言われる日本の国内でも見過ごすことができない問題となっています。格差社会の拡大はもちろんのこと、子どもの貧困はもとより高齢者の貧困も近年、より深刻化しており、日本では6人に1人が相対的貧困状態にあるとも言われています。

※企業も社会的な存在として、こうした課題の解決に向けて、事業を通して貢献していくアプローチを怠るべきではないでしょう。少なくともそうした姿勢を取ることが、持続可能な人間社会の構築を目指しつつ企業の存在価値の向上を追求していくことにもつながっていくと考えられます。

企業としての姿勢と多様なパートナーとの協働

企業は、サプライチェーンでの人権の侵害を排除し、国内外での産業育成や公正な取引などに努めるべきでしょう。また地域社会でも、例えば母子家庭への支援や高齢者の利便を図るなど、事業に即して実施する直接的な活動のほかに、生活支援の団体との協働などパートナーシップを通して社会に貢献していくことも重要な意味を持つはずです。
SDGsの目標17は、「パートナーシップで目標を達成しよう」ですが、今後は一企業の枠を超えた協働をよりグローバルな立場から視野に入れていくことが重要になってきます。あわせて、協働の相手についても、社会的存在として、その姿勢を正しく見極めていく必要があるでしょう。
その際に必要なのは、やはり企業側の見識だと言えます。その企業独自の観点から、SDGsを通して、企業としての価値を向上させて、消費者や社員、投資家や株主ほか、さまざまなステークホルダーに支持されていくことが求められているわけです。

※厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査」によると、日本における2018年の貧困線(等価可処分所得の中央値の半分)は127万円となっており、「相対的貧困率」(貧困線に満たない世帯員の割合)は15.4%となっている。
厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況 6 貧困率の状況」より
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/14.pdf

出典
外務省 JAPAN SDGs Action Platform  SDGグローバル指標(SDG Indicators)
「1. 貧困をなくそう」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/statistics/goal1.html
「2: 飢餓をゼロに」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/statistics/goal2.html

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